国立民族学博物館(みんぱく)は、博物館をもった文化人類学・民族学の研究所です。

みんぱくウィークエンド・サロン――研究者と話そう

2007年5月3日(木)
アメリカ南部移民のハーブガーデンが語るもの

1748年からモラヴィアン宣教師によって開かれた農場のハーブガーデン。 現在、当時の生活を伝えるliving history museumとなっている。

○ 話題
ボヘミアのジョン・フスに遡る初期プロテスタント改革派モラビア教会の信徒は、18世紀以来、ヨーロッパにおける迫害を逃れアメリカで生活と信教の場を拓いてきました。彼らは野菜畑やハーブガーデン(薬草園)の整備に力を注いだことでも知られています。薬草や野菜の選択と配置は、故郷の庭や食物の味・香り への思いと同時に、南部の風土病やヘビ毒などに際しアメリカの大地に繁茂する薬草を知ることで対処しようという決意や、アメリカ先住民やアフリカン・アメ リカンとの交流の様相を物語るものでもありました。

○ 話者
鈴木七美(先端人類科学研究部教授)

○ 場所
本館展示場(展示場内休憩所)