国立民族学博物館(みんぱく)は、博物館をもった文化人類学・民族学の研究所です。

イベント・ワークショップ

2012年7月14日(土)
連続講座「博物館にさわる」《第2回》
夏のみんぱくフォーラム2012 知りたい、触れたい、調べたい―「みんぱく流」探究のすすめ関連

チラシダウンロード[PDF:679KB]
考える手は力強い  

自分の意思で手を動かし広げていく世界の豊かさ
手で考える人は僕たちの明日を力強く切り開く

つくる手は優しい

指先で知る二次元、手のひらで知る三次元、そして全身で知る四次元
手でつくる人は僕たちを優しく想像と創造の旅へといざなう

伝える手は温かい

手を重ね、手を合わせ、手を握る
手で伝える人は僕たちのコミュニケーション(触れ合い)を温かく包み込む

本連続講座は、民博の「世界をさわる」コーナー新設のキャンペーンとして、幅広い角度から「さわる展示」の魅力と可能性を来館者に伝えることを狙いとします。"さわる"をキーワードとするユニークな研究・実践に取り組んでいるさまざまなゲストの講演とワークショップをお楽しみください。

  • 会場:国立民族学博物館 第5セミナー室(本館2階)
  • 日程:6月30日(土)、7月14日(土)、7月16日(月・祝)、7月28日(土)、8月11日(土)、8月25日(土)
  • 全6回講座 各回13:30~16:00
  • 担当:広瀬浩二郎(国立民族学博物館准教授)
  • 定員:100名(当日先着順、参加無料)

プログラム

「第1部」
13:30~13:40 趣旨説明
13:40~14:40 講演
14:40~15:00 質疑応答
「第2部」
15:15~16:00 ワークショップ(“さわる”体験+来場者との懇談)

講座

日程 話者・タイトル 内容
6月30日(土) 嶺重 慎(京都大学大学院理学研究科教授、天文学)
「さわって楽しむ宇宙の不思議」
宇宙の画像を楽しい点図にしました。月や木星から、へんてこな形の星まで、点図サンプルを用意しますので、ぜひ、さわって、感じて、想像を大いに膨らませて、点図宇宙の散歩を楽しんでください。
7月14日(土) 大野 照文(京都大学総合博物館教授、古生物学)
「サワッテ ミル カイ」
ハマグリの殻やぬいぐるみ模型をさわりながら、二枚貝の体の仕組みを楽しく調べるワークショップを各地で行なっています。このワークショップの開発経緯をお話します。二枚貝がどのようにして生きているのか、みんなでわいわいがやがや推理してみましょう。
7月16日(月・祝) 小西 行郎(同志社大学赤ちゃん学研究センター教授、発達神経学)
「さわる子、育て-“触発”の育児論」
ヒトの感覚で最初にできあがるのは触覚です。おなかの中にいる赤ちゃんは、母親の内側をさわることから世界が始まります。やがて外に出てきても、さわることで気づく、そして育つ。「子どもたちにさわらせる育児」を触発したいと思います。
7月28日(土) 嶋本 勝行(大阪府合気道連盟理事長)
「触れることから生まれる武道」
「和の武道」とも称される合気道では、相手、さらには宇宙の気との和合により無限の技が生まれます。大自然の気を全身で感じて、のびやかに、さわやかに自身の気を出してみましょう。新たな触れ合い(ハーモニー)が合気道から始まります。
8月11日(土) 内山 春雄(野鳥彫刻家)
「タッチカービングによる物指し鳥」
さわりにくい物の中に「野鳥」があります。野鳥はどなたにとってもさわる機会が少ない生き物です。その野鳥を「タッチカービング」で触察できるようにし、野鳥の入門として「物指し鳥」の普及を提案します。
8月25日(土) 柴田 良貴(筑波大学芸術系教授、彫刻家)
「ヒトのカタチ」
人類は1万年以上も前から自分たち「ヒト」を彫刻にしてきました。手で「カタチ」を確かめ確かめ造り上げますが、どのような願いや祈りを込めたのかお話します。