国立民族学博物館(みんぱく)は、博物館をもった文化人類学・民族学の研究所です。

月刊みんぱく

国立民族学博物館の広報誌『月刊みんぱく』は、世界の国々の最新の情報を毎月お届けしています。

購読についてのお問い合わせは、ミュージアム・ショップ(千里文化財団)まで。

内容についてのお問い合わせは、
国立民族学博物館 総務課 広報係【TEL:06−6878−8560(平日9時~17時)】まで。

2004年6月号

特集 カネと人生

第28巻第6号通巻第321号  2004年6月15日発行

バックナンバー

目次

【1】エッセイ・おおさか
難波八十島
松本雄吉

小学二年の春、母親とふたり九州の天草という島を出て此花区の四貫島に来た。

特集 カネと人生
【2】カネと人間の人類学のために
小馬徹

「カネは人生に何を与えてくれるのか」─というのは、文化人類学者の小馬徹らが著した『カネと人生』(雄山閣刊)の帯にある問いかけである。

【6】カネの救い─タイ仏教徒の錬金術
林行夫

消費社会の住人にカネのない暮らしは想像しがたい。まして「地獄の沙汰もカネ次第」という言葉がある。

【8】エケコとブッダ─富とカネをもたらす福神
中牧弘允

ドル札を身にまとった人形、それがわたしのエケコにいだくイメージである。というのも、最初の出会いがリオデジャネイロの土産物店でみつけたカネの亡者のような姿だったからである。

【5】フリーターのふところぐあい
有北雅彦

国立大学を卒業して三年、フリーターの道をえらんだ演劇青年のポケットの中。

【10】モノのやり取りの四タイプとその接合
小田亮

以前、モノのやり取りを分配、贈与交換、再分配、市場交換の四つのタイプに分け、それを「交換の四角形」と表したことがある。

【12】みんぱくインフォメーション
【14】みんぱくの逸品
渋沢敬三の記念日と鯉を担った童子
刈田均

民博が所蔵する資料のなかには日本の郷土玩具が数多く含まれている。そのひとつに、大きな鯉を頭上に担った童子をモチーフにした土人形がある。

【15】人生は決まり文句で
ティン・カム(情け)じゃ!
樫永真佐夫

ハノイなどで「なんで少数民族の村みたいなひどいところで研究しているんだ?」ときくベトナム人に、「ハノイより楽だよ」と切り返す。

【16】手習い塾
マヤ文字を飾る(3)
八杉佳穂

二回にわたって、マヤ文字のなかでもわりと単純なものを選んで、名前や地名を書いてきたが、マヤ文字は、ほかの文字と比べると、やはり複雑な文字である。

【18】連載 人力器械図譜(3)
飛行器
近藤雅樹

世界初の有人飛行をなしとげたライト兄弟。だが、じつはその数年前に、同性能の飛行機の開発に成功していた日本人がいた。

【20】連載 生きもの博物誌
ブタ─ブタ無くして、暮らし無し
林勲男

ニューギニアの中央高地に暮らす諸民族は、儀礼に数多くのブタを殺し、その肉の分配が社会関係の形成や解消に深く関わっていることが知られている。

【22】連載 見ごろ・食べごろ人類学
カナダ先住民イヌイットの「優雅な」生活
岸上伸啓

この世界には恵まれた先住民と恵まれていない先住民がいるようだ。前者の例が、カナダの極北地域で生活するイヌイットと呼ばれる少数民族だろう。

【24】友の会とミュージアム・ショップからのご案内
編集後記

購読についてのお問い合わせは、ミュージアム・ショップ(千里文化財団)まで。
内容についてのお問い合わせは、国立民族学博物館 総務課 広報係【TEL:06−6878−8560(平日9時~17時)】まで。