国立民族学博物館(みんぱく)は、博物館をもった文化人類学・民族学の研究所です。
総合イメージ

スタッフの紹介

大森康宏
大森康宏OMORI Yasuhiro
国立民族学博物館・名誉教授
専門分野
各個研究
個人ホームページ /sites/default/files/aboutus/pe/omori/02

経歴

学歴
  • 1968 立教大学経済学部経済学科卒業
  • 1972 フランス、トゥール大学( TOURS )人文社会学部修士課程修了 ジャン・ドヴィニヨー( Jean DUVIGNAUD )に師事する
  • 1974 フランス、パリ第5大学民族学修士課程修了 ロバート・クリスウェル( Robert CRESSWELL )に師事する
  • 1977 フランス、パリ第10大学民族学博士課程修了(民族学博士) ジャン・ルーシュ( Jean ROUCH )に師事する 専攻は民族誌映画学
職歴
  • 1976 国立民族学博物館第3研究部助手
  • 1985 国立民族学博物館第3研究部助教授
  • 1989 総合研究大学院大学助教授併任
  • 1991 国立民族学博物館第5研究部助教授
  • 1995 国立民族学博物館第5研究部教授
  • 1995 総合研究大学院大学教授併任
  • 1998 国立民族学博物館民族文化研究部教授
  • 2001 総合研究大学院大学文化科学研究科比較文化学専攻長
  • 2007 国立民族学博物館名誉教授
  • 2007 立命館大学映像学部教授
学位

民族学博士 (Doctorat en Ethnologie) (フランス パリ第10大学民族学部 1977)

専門分野

映像人類学、民族誌映画

研究のキーワード

フランス、イギリス、アメリカ合衆国、ギリシャ、スペイン、日本、マヌーシュ、映像人類学、民族学、民族誌映画

現在の研究課題

ヨーロッパ巡礼の民族誌映画制作と文化的背景の比較研究

映画映像は、自分の文化と異なる文化を持った人々の様子を伝えるために多くは撮影され、研究に活用されてきた。映画誕生以来、多くの異文化にかかわる最初の人間の映像(ファーストコンタクト)が製作されてきた。そして映像製作技術の歴史とともに、外見上の異質性を映像化だけでなく、内面的な考えの相違や共通性を探る ”出会い” の映像が製作されることとなった。そうした映像の変化は、新しい映像の出現そのものが常にファーストコンタクトから生じてきたからである。 ヨーロッパの代表的巡礼地、スペインのサンチャゴ コンポステラに関して、巡礼者が最初に出会う人々や遭遇する異文化コミュニケーションについて撮影と研究を進める。

これと並行して自然科学・社会科学全体にわたる映像比較研究も、創造的理論の科学推進のための出合いであり、研究上重要なテーマである。 

所属学会

日本文化人類学会、日本映像学会、民族芸術学会、文化デザイン学会、イベント学会

主要業績

2007
『聖地★巡礼―自分探しの旅へ―』 総p.75 千里文化財団(2007.3.14)
2002
「巡礼・世界の聖地」大森康宏企画監修、毎日放送(ニューヨークフェスティバル銅賞受賞)
2000
『進化する映像』大森康宏編(CD-ROM付き)千里文化財団。
2000
『映像文化』大森康宏編ドメス出版。
1998
「映像としての文化――民族誌映画をめぐって」梶原景昭ほか編『文化という課題』(岩波講座文化人類学13)229-248,岩波書店。
1996
『ジプシー・マヌーシュの生活』大森康宏編ビデオブック(ビデオ66分、本112頁)、エスパ。(イタリア・パレルモ第2回地中海に関する映像人類学映画祭グランプリ受賞)
1994
「津軽のカミサマ」映画:1時間33分、カラー16mm、国立民族学博物館。(ニューヨーク マーガレット・ミード映画大会入選[1994]、フランスパリ第14回民族誌映画大会ナヌーク賞〈グランプリ〉受賞[1995]、第8回国際民族誌映画祭〈イタリア サルジニア島 ヌオロ〉第3位入賞[1996])

最近の研究業績

編著
2007
『聖地★巡礼―自分探しの旅へ―』 総p.75 千里文化財団(2007.3.14)
2001
『文化変容にかかわる民族誌映像資料の再検証』(平成10~12年度科学研究費補助金[基盤研究(A)(2)]研究成果報告書)。
2000
『進化する映像』(CD-ROM付き)千里文化財団
2000
『映像文化』ドメス出版
1996
『ジプシー・マヌーシュの生活』ビデオブック(ビデオ66分、本112頁)、エスパ。(イタリア・パレルモ第2回地中海に関する映像人類学映画祭グランプリ受賞)
論文等
2007
「民族学にかかわる映像」『みんぱくe-news70号:みんぱくのオタカラ』(2007.4.18)
2007
「梓弓とイラタカ数珠」『みんぱくe-news69号:みんぱくのオタカラ』(2007.3.14)
2007
「ことは人事より始まる」『月刊みんぱく』3 p.15
2006
ジャン・ルーシュ『狂気の主人公たち』解説 pp.64-65 「映像民俗学6」映像民俗学の会
2006
"Basic Problems in Developing film Ethnography" Reflecting Visual Ethnography - using the camera in anthropological research- edited by Metje Postama and Perter Ian Crawford CNWA Publications Leiden & Intervention Press p.119-128
2006
「民族学とアートの融合」『月刊みんぱく』30(8), pp.8-10
2006
"Refection and new Vision for Visual anthropology" MINPAKU NewsLetter Number 22 June 2006: 1-2
2006
「LOHASな民博を-視座」 『民博通信』112
2006
「映像人類学の可能性」『文化人類学分野講演会記録集 1』文部科学省学術フロンティア推進事業 阪神・淡路大震災後の地域社会との共生をめざした大学の新しい役割に関する実践的研究 報告書第16号, pp.7-23, 神戸学院大学地域研究センター
2005
「文化を撮る─カメラが伝えるものと伝えないもの」飯田卓・原知章編『電子メディアを飼いならす─異文化を橋渡すフィールド研究の視座』pp.210-220,せりか書房。
2005
「ルーロットとの出会い」『月刊みんぱく』29(6):18-19,千里文化財団。
2005
「「聖域」となった民族誌映画」『視聴覚教育』pp.18-19,視聴覚教育協会。
2005
「民族誌映画を活用する 方法としての映像」山下晋司編『文化人類学入門』pp.53-64,弘文堂。
2005
「日本型のスタンプ遍路のことなど」『まほら』pp.14-15,近畿日本ツーリスト(株)出版センター。
2004
「特集巡礼 そのこころ」『月刊みんぱく 12』千里文化財団 p.2
2004
「匂いと匂いの 花の都パリ」『まほら No.41』旅の文化研究所 pp.16-17
2004
「民俗学と民族誌映画」『青森県の民俗』 青森県民俗の会 pp.68-78
2004
「まほら 38」『聖なる道 ─ サンティアゴ・デ・コンポステラ巡礼』旅の文化研究所 pp.29-37
2003
『視座 虚構と現実の民族誌映画』「民博通信 No.103」国立民族学博物館
2003
『民族誌映画を用いたマルティメディアによる研究発表』「国立民族学博物館調査報告 35 マルティメディアによる民族学」 大森康宏編 17-29
2002
読売新聞社 みんぱく地球通信9 「自己破壊と創造 芸術に見る21世紀のテーマ」
2002
「フランス移動民族マヌーシュを映画に撮る」山中速人編『マルチメディアでフィールドワーク』(CD-ROM付き)pp.92-107 有斐閣
2000
「映像文化」大森康宏編 総273頁 ドメス出版
2000
「進化する映像」CD-ROM付き 総53頁 千里文化財団
2000
「映像人類学と統合人間学」『統合人類学の可能性―21世紀における学問の展望』 pp.61-80 京都大学統合人間学部
1999
「映像人類学 人はじめ」『映像人類学の冒険』 pp.144-156 せりか書房
1998
「映像としての文化 ─ 民族誌映画をめぐって」梶原景昭ほか編『文化という課題』(岩波講座文化人類学13)pp.229-248、岩波書店。
映像発表等
2007
日本文化人類学会第41回大会 分科会「映像人類学上映会」にて「サンチャゴ・デ・コンポステラ巡礼」上映、他作品講評 (2007.6.2)
2007
特別展関連イベント 於:シアタースクエア(特別展会場2階)「フランスの移動民(ジプシー・マヌーシュ)へのまなざし」(2007.5.27)
2007
特別展関連イベント 於:シアタースクエア(特別展会場2階)「ミッシュエル・ラベドリン氏トークショー」(2007.5.26)
2007
第349回 みんぱくゼミナール「お話し巡礼」(2007.5.19)
2007
第23回民族藝術学会「映像で訪ねる巡礼地の芸術」(2007.4.28)
2007
第348回みんぱくゼミナール「 聖地をめぐる」(2007.4.21)
2007
第346回みんぱく友の会講演会 特別展「聖地・巡礼」関連 聖地・巡礼―視覚と現実のはざま-(2007.4.7)
2007
開館30周年記念特別展「聖地★巡礼―自分探しの旅へ」関連「サン・ジャックへの道」上映会(2007.3.27)
2007
第347回みんぱくゼミナール 「カメラが見つめた聖地・巡礼」(2007.3.17)
2007
総研大・国立民族学博物館科学映画祭「人と科学とつなぐ世界の映像」 を開催(2007.3.19-21)
2007
開館30周年記念特別展「聖地・巡礼─自分探しの旅へ─」開催(2007.3.15-6.15)
2007
開館30周年記念事業 総合研究大学院大学文化科学研究科映像作品上映会『新次元の映像』 The New Stage of Visual Anthropology 作品上映「人と仏と神」(戸隠地蔵盆) Cross-point of Buddhism and Shintoism 大森康宏・鈴木岳海・辻野理花 制作
2006
講演「日常のなかの映像生活について」立命館大学(2006.11.5)
2006
Margaret Mead Film & Video Festival マーガレット・ミード フィルム&ビデオ フェスティバル アドバイザーとして出席(2006.11.8-12)
2006
mAAN(Modern Asian Architecture Network アジア近代建築ネットワーク)第6回 国際会議2006[東京]「都市と映画」~建築資産・遺産を映像作品として公募~ ゲスト審査員(2006.11.3)
2006
「恐山、巡礼の旅」 同行解説 国立民族学博物館 友の会(2006.10.6-8)
2006
「アート映像は現実へのまなざしから」立命館土曜講座講演(2006.9.30)
2006
「科学映像の持続性-次世代への警鐘」立命館大学・オックスフォード大学共同 日英交流国際シンポジウム「モノとイメージはどう人々をつくるのか?-物質文化と視覚文化の新たなアプローチへの探求-」招待講演、パネルディスカッション("Protecting and Preserving Archival Films - A message for the Next Generation" How objects and images male people: Exploring new approaches to material and visual culture)(2006.9.29)
2006
イタリア サルジニア島 ヌオロ 第13回国際民族誌映画祭 審査員(2006 September: Jury of XIII Sardinia International Ethnographic Film Festival )(2006.9.17-28)
2006
総研大レクチャー「科学映像の制作理論と制作」長野県野辺山天文台(野辺山宇宙電波観測所)および戸隠周辺(2006.8.27-9.2)
2006
長野戸隠神社における地蔵盆行事及び地蔵盆に関する映像発表、第3回民間信仰共同研究会(2006.1.18)
2005
「映像人類学について」国立歴史民俗博物館研究会「民俗研究映像の資料論的研究」ゲストスピーカー(2005.11.27-28)
2005
「食品・食の技術・食習慣をテーマにしたドキュメンタリー映画特集」国立民族博物館所蔵のフィルム上映会解説、東京日仏会館(2005.11.7-8)
2005
「First Contact between the people being filmed and research cameraman」台湾国際民族誌映画会(2005.9.30-10.4)
2005
「映像イベント──On/Offのカタチ「巡礼」」東京電力(2005.8.20-21)
2005
みんぱく映画会『伝統と変容 行きかう旅人』国立民族学博物館(2005.2.26)
2005
『映像と音声の力』(映画上映会)第321回みんぱくゼミナール(2005.1.15)
2004
みんぱく映画会『外国人から見た日本人―外国人による日本文化の映像―』国立民族学博物館(2004.11.27)
2004
公開シンポジウム「現代世界の文化人類学:社会との連携を求めて」パネルディスカッション、国立民族学博物館(2004.10.30)
2004
国際シンポジウム『現代世界における人類学的知識の社会的活用』分科会「民族誌映画の活用」座長、国立民族学博物館(2004.10.28-29)
2004
「マーガレット・ミードに関する上映会―ジャン・ルーシュが描くミード像―」国立民族学博物館(2004.10.23-11.03)
2004
みんぱく映画会『映像人類学 ジャン・ルーシュの後継者たち』国立民族学博物館(2004.6.26)
2003
フランス、パリで開催の第23回ビラン・ド・フィルムの研究会にて「津軽イタコ 工藤タキ」を上映し研究発表する(2003.3.20)
2003
放送大学学習センター「映像による民族学」セミナー(2003.3.1)
2003
国立民族学博物館、産経新聞社/関西2100委員会主催、みんぱく学術フォーラム「映像と真実」での討論(2003.2.25)
2002
日本文化デザイン会議 モデュレーターとして出席(2002.11.3)
2002
第286回みんぱくゼミナール「映画の誕生と民族学」 (2002.2.16)
2001
フランスチャンネル5「文化人類学における映像先端技術」講演(1.29)
2000
国際シンポジウム「博物館における最先端的映像の可能性-社会、人間、映像」主催及び発表(11.10~11.14)
1999
「ライデン大学で行われるセミナー「映像民族学探究:と研究・分析・発表(Exploring Visual Ethnography: Research, Analysis and Representation)」オランダ ライデン大学(9.20~25)
1999
第19回ビラン・ド・フィルムの研究会にてフランス、マヌーシュの教育状態について映像資料(道の辺のクラス)とともに口頭発表 フランス(3.22)
映像制作
  • 長編映画『行きかう旅人 ─ Voyageurs croises ─』 85分37秒
  • 長編番組『黒い聖女サラ信仰の巡礼 ─ 南仏サント・マリー・ド・ラ・メール ─』 43分42秒
  • 長編番組『黒いマリアの巡礼 ─ フランス中部・オルシバル ─』 34分03秒
  • 長編番組『クレタ島の石工』 59分48秒
  • ビデオテーク マルチメディアコンテンツ『サンチャゴ・デ・コンポステラへの巡礼』
展示活動
2007
開館30周年記念特別展「聖地・巡礼─自分探しの旅へ─」実行委員長(3.15~6.5)
2000
特別展「進化する映像」実行委員長(7.21~11.20)

館外活動(大学教育、社会活動等)

  • 総合研究大学院大学文化科学研究科併任教授
  • 青森県青森県史編纂調査研究員
  • 島根県古代文化センター客員研究員
  • 大阪映像情報センター設置委員会議長
  • 日本文化デザインフォーラム実行委員

受賞歴

  • 1996 『ジプシー・マヌーシュの生活』ビデオブック(ビデオ66分、本112頁)、エスパ。(イタリア・パレルモ第2回地中海に関する映像人類学映画祭グランプリ受賞)
  • 1994,1995,1997 「津軽のカミサマ」映画:1時間33分、カラー16mm、国立民族学博物館。(*QuickTimeムービー)(ニューヨーク マーガレット・ミード映画大会入選(1994)、フランスパリ第14回民族誌映画大会ナヌーク賞 グランプリ受賞(1995)、第8回国際民族誌映画祭<イタリア サルジニア島 オスロ>第3位入賞(1996)

受章

1989  フランス・シュロの葉勲章 パルム・アカデミック勲4等受章(Palmes Academiques Officier)

代表者を務めた研究・プロジェクト

  • 共同研究「20世紀における民族誌的映画の分析と分類研究」(1999)
  • 科研「文化変容にかかわる民族誌映像資料の再検証」(1998-2000)

関連ページ

みんぱく映画会
その他