国立民族学博物館(みんぱく)は、博物館をもった文化人類学・民族学の研究所です。

館外での出版物

捕鯨と反捕鯨のあいだに―世界の現場と政治・倫理的問題 ★

2020年11月30日刊行

岸上伸啓(編)

臨川書店
【共同研究成果】

出版物情報

主題・内容

本書は、世界各地の捕鯨の現状、日本の調査捕鯨や商業捕鯨再開をめぐる政治的な動き、反捕鯨運動にかかわるメディア展開、NGOによる鯨類保護活動、鯨類をめぐる動物倫理問題などについて報告し、検討を加えた。

目次

 

はじめに・・・・・岸上伸啓

 

世界の捕鯨と捕鯨問題を考える・・・・・岸上伸啓

 

第一部捕鯨の現場 ― 商業捕鯨、先住民生存捕鯨、クジラの観光資源化
岐路に立つノルウェーの捕鯨―ミンククジラ漁のいまとこれから・・・・・赤嶺淳
日本とノルウェーの小型捕鯨・・・・・石川創
岩手県におけるイルカ・クジラ漁の歴史的展開・・・・・吉村健司
アラスカ北極海の生存捕鯨と海底油田開発・・・・・生田博子
現代グリーンランドにおける捕鯨と儀礼・・・・・本多俊和・高橋美野梨
生き残る先住民生存捕鯨、停滞するホエール・ウォッチング構想―カリブ海、ベクウェイ島の事例より・・・・・浜口尚

 

第二部捕鯨をめぐる政治力学
蘇った韓国のクジラ―絶滅から観光・環境資源へ・・・・・李善愛
日本の調査捕鯨・・・・・若松文貴
IWCでの日本外交を振り返る(一九九七~二〇一八)―妥協は不可能だったのか・・・・・真田康弘
日本のIWC脱退の問題点と今後の展望・・・・・石井敦

 

第三部反捕鯨運動と倫理 メディア論で読み解く捕鯨問題・・・・・河島基弘
逸脱する捕鯨推進とクジラ紛争の歴史を追って・・・・・臼田乃里子
日本におけるNGO活動としてのクジラの保全―鯨からクジラへ・・・・・倉澤七生
生態系保全と動物福祉―食べない捕鯨支持層の目に映る反捕鯨派・・・・・佐久間淳子
動物倫理の観点から見た捕鯨・・・・・伊勢田哲治

 

おわりに・・・・・岸上伸啓

 

略字表/執筆者紹介