国立民族学博物館(みんぱく)は、博物館をもった文化人類学・民族学の研究所です。

館外での出版物

ウメサオタダオと出あう――文明学者・梅棹忠夫入門

2011年12月12日刊行

小長谷有紀 著

小学館

出版物情報

主題・内容

2011年3月から6月にかけて、大阪府吹田市の国立民族学博物館(みんぱく)で開催された、梅棹忠夫没後初の展覧会「ウメサオタダオ展」は、「常設展にしてほしい」という声が多く寄せられた、とても魅力的な展覧会でした。
梅棹のフィールドノート、カード、スケッチなどを間近で見ることができ、触れるように展示されたコピーをじっくり手にとってながめることができました。
旧制中学時代の山歩きのノートからローマ字日記まで、緻密で正確な記述とスケッチに入場者たちは魅了されました。
この本は、みんぱくが用意した梅棹オリジナル「京大型カード」の復刻版「はっけんカード」に入場者が書き込んだ感想を紹介しながら、特別展実行委員長だった小長谷有紀さんがウメサオタダオの波及効果を読み解くことで、梅棹思想の入門書となりました。梅棹自身のノートやカードの写真も、掲載しています。
本書で紹介している入場者の「はっけんカード」は300枚近く!
「ウメサオタダオ展」で「はっけんカード」を記入した方は、自分のカードが採用されていないかぜひ探してみてください。
ウメサオタダオに鼓舞される幸福を多くの人びとに届ける1冊です。

目次

まえがき
第一章 わたし発見
同一視型「わたし発見」
ふりかえり型「わたし発見」
共感型「わたし発見」
ひらめき型「わたし発見」
第二章 ウメサオ発見
手法の分析
思想の解説
個別的特徴
総合的評価
第三章 次世代との対話
アンダー10
アラウンド12
コラム 外国人たちからのメッセージ
コラム 追体験の喜び
コラム 似顔絵
コラム ローマ字感染症
コラム もうひとつの感染症
コラム コンニャク情報論
コラム 観察力
展示場平面図
あとがき
梅棹忠夫のおもな著書
梅棹忠夫略年譜