国立民族学博物館(みんぱく)は、博物館をもった文化人類学・民族学の研究所です。

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2011年9月8日(木)
《機関研究成果公開》国際シンポジウム「アジアにおける生殖補助技術と子どもの誕生・親族・ジェンダー」

  • 言 語: 英語
  • 日 時: 2011年9月8日(木) 13:00~18:30
  • 場 所: 国立民族学博物館 第6セミナー室
  • 主 催: 国立民族学博物館、人口開発研究所(Centre Population et Développement [CEPED])
  • チラシダウンロード[PDF:1.67MB]
 

趣旨

機関研究プロジェクト「ケアと育みの人類学」の課題は、人々が他者や自分自身のウェルビーイングへの配慮としての「ケア」を志向し実践することにより、人間関係、環境、そして自らのありかたを、一生を通してどのように変化させてゆくのかという「育み」に関し比較検討することである。このことにより、人間文化研究を深化させ、現代社会の諸課題を考察するうえで不可欠の資料を提示する。次世代育成は、人々をとりまく新たな人間関係、さらに社会の構成に関わるテーマである。子どもの誕生に関わるさまざまな選択を可能とする医療技術が開発されている現代社会において、次世代をめぐる構想や実践に関し近年活発な議論がなされているアジア諸地域の動向は、「ケアと育みの人類学」の重要研究領域の一つとして注目される。
そこで本プロジェクトの成果公開の一つとして今回は、「アジアにおける生殖補助技術と子どもの誕生・親族・ジェンダー」について、フランス国立パリ・デカルト大学・教授/人口開発研究所・シニアリサーチフェローであるクリストフ・Z・ギルモト氏をはじめ、新生殖技術とアジア地域社会に関する研究を推進してきた文化人類学者を招聘し、議論を深める。本シンポジウムの目的は、子どもの出生にかかわる選択への関心と実践を比較的に検討することをとおして、新生殖技術時代の社会における家族・親族、ジェンダーをめぐる考え方とその変動について考察することである。

プログラム

13:00~13:05 「開会の辞」 鈴木七美(国立民族学博物館)
13:05~13:10 「館長挨拶」 須藤健一(国立民族学博物館長)
13:10~13:30 「趣旨説明」 鈴木七美
13:30~14:30 「基調講演」 クリストフ・Z・ギルモト(Guilmoto, Christophe Z.)
       フランス国立パリ・デカルト大学・人口開発研究所
       (L‘Université Paris Descartes[UPD]/ [CEPED])
       “The Anthropological Aspects of Gender Discrimination and Sex Selection in Vietnam”
14:30~14:40 休憩
14:40~15:10 「発表」 張瓊方(Chang, Chiungfang)
     東京大学(The University of Tokyo)
     “Politics of Reproductive Technology in Taiwan”
15:10~15:40 「発表」 洪賢秀(Hong, Hyunsoo)
     東京大学(The University of Tokyo)
     “Reproductive Technologies in South Korea”
15:40~15:50 休憩
15:50~16:20 「発表」 山地久美子(Yamaji, Kumiko)
     関西学院大学(Kwansei University)
     “Daughter preference and Social Transition in Japan and South Korea”
16:20~16:50 「発表」 上杉富之(Uesugi, Tomiyuki)
     成城大学(Seijo University)
     “Kinship and Gender in Action: Multiple Child-Parent Relationships in the Age of New Reproductive Technologies”
16:50~18:20 「全体討論」 コメント:沢山美果子(Sawayama, Mikako)
            岡山大学(Okayama University)
       コメント:谷口陽子(Taniguchi, Yoko)
             専修大学(Senshu University)
18:20~18:30 「閉会の辞」 鈴木七美