国立民族学博物館(みんぱく)は、博物館をもった文化人類学・民族学の研究所です。

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2012年7月15日(日) ~7月20日(金)
《機関研究成果公開》国際シンポジウム「スペイン領南米における集住政策と先住民社会へのその効果」

  • 日時:2012年7月15日(日)~7月20日(金)
  • 場所:ウィーン大学(オーストリア)
  • 言語:スペイン語
 

趣旨

16世紀初めから19世紀初めまで続いたスペインによる植民地統治は、南米の先住民社会を大きく変えたが、スペインが実施した諸政策のうち、集住政策ほど甚大かつ長期にわたる影響を及ぼしたものはない。広範囲に分散する小規模な集落を、計画的に造られた大きな町に統合するこの政策は、植民地全土で実施されたが、在来の居住形態、社会組織、権力関係、アイデンティティを変革し、今日の先住民共同体の基盤を築いたと考えられる。しかし、従来の研究は個別の地域や民族に焦点を絞った局所的なものがほとんどで、集住政策全体の評価も成功と失敗の両極を揺れ動いている。本シンポジウムは、旧スペイン領南米の先住民社会を研究する人類学者・歴史学者を集め、各地の集住化の実施形態と波及効果を比較・検討し、政策全体の歴史的意義を解明することを目指す。