国立民族学博物館(みんぱく)は、博物館をもった文化人類学・民族学の研究所です。

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2010年6月12日(土)
《共同研究成果公開》研究フォーラム「日本の移民言語と移民言語研究の課題と展望」

  • 日時:2010年6月12日(土) 10:00~18:00
  • 場所:国立民族学博物館 第4セミナー室
  • 定員:50人(事前登録必要)
  • 主催:国立民族学博物館
  • 協賛:学振科研基盤研究(B)「多言語社会における移民言語状況と移民言語政策の国際比較」

[img]近年、特に1990年代以降の外国人の急増にともない、日本では新来外国人のもたらした言語(移民言語)の存在が関心の対象となりつつある。欧米のいわゆる移民先進国の例をみると、移民言語の存在と処遇は社会言語学や移民政策のなかでは重要視されてきた。しかし日本では、旧来のコリアンに関する研究の蓄積を含めても、多様化している移民言語の研究はようやくはじまったばかりである。この状況をふまえ、共同研究「日本における移民言語の基礎的研究」(代表:庄司博史)では、2007年より2年半にわたり、社会言語学や社会学の立場から、今までの移民言語研究をサーベイするとともに、今日の移民状況、移民言語現象、そして移民言語を取り巻く諸問題を考察してきた。本フォーラムでは、その成果の一部として、いくつかの移民コミュニティの言語状況の事例を検討するとともに、日本における移民言語研究の課題を整理し、今後の移民言語研究へのあしがかりとしたい。

 

プログラム

10:00~12:00 ○基調報告「日本の移民言語と移民言語研究―展望と課題」
庄司博史(国立民族学博物館)
○研究発表・討論
・「言語資源としての移民言語」井上史雄(明海大学)
・「日本の多言語社会とコミュニケーション―意識・政策・実態」
  オストハイダ、テーヤ(関西学院大学)
・「経済危機後の外国人移民政策の課題ー多文化共生政策の曲がり角?」
  渡戸一郎(明星大学)
13:00~18:00 ・「中国帰国者をとりまく言語事情」庄司博史(国立民族学博物館)
・「移民系コミュニティとアイデンティティ」ロング、ダニエル(首都大学東京)
・「移民言語研究の潮流」渋谷勝巳(大阪大学大学院)
・「日本の移民言語研究の課題」平高史也(慶応義塾大学)
・「日本による移住政策と言語接触の様相-宜蘭クレオールの形成を中心に-」
  真田信治(奈良大学)
○討論とまとめ (途中昼食、休憩含む)

申し込み・問い合わせ
氏名・所属・連絡先を以下まで。定員内でご参加いただける場合、確認のご連絡いたしません。
国立民族学博物館 移民言語フォーラム事務局
E-mail: imingengo●idc.minpaku.ac.jp (●を@でおきかえてください)