国立民族学博物館(みんぱく)は、博物館をもった文化人類学・民族学の研究所です。

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2010年7月18日(日) ~7月20日(火)
国際シンポジウム"The City in South Asia"
国際シンポジウム

  • 日時:2010年7月18日(日)~7月20日(火)
  • 場所:国立民族学博物館 第4セミナー室
  • 定員:40名(参加自由)
    *ただし、定員を超えたときには入場をお断りすることがあります。
  • 参加費:無料
  • 主催:MINDAS (人間文化研究機構「現代インド地域研究」国立民族学博物館拠点)
  • 共催:国立民族学博物館 エジンバラ大学南アジア研究センター
  • 代表:MINDAS拠点代表 三尾稔(国立民族学博物館研究戦略センター准教授)
    国立民族学博物館外国人客員教授 クリスピン・ベイツ
  • チラシダウンロード[PDF:748KB]
 

趣旨

グローバル化と経済発展が進展する中で、南アジアの都市は人口や規模が急拡大すると同時に、その社会・文化的構造も大きく変貌を遂げています。このシンポジウムでは、伝統的な南アジアの都市の特性を形づくってきた要件は何か、それは今後どのように変化しようとしているのか、また都市住民はこの変化にどう対応しているのかといった問題に、内外の人類学者、社会学者、政治学者、歴史学者、建築学者らの討論によって迫ります。

このシンポジウムは、人間文化研究機構地域研究推進事業「現代インド地域研究」国立民族学博物館拠点主催の第1回国際シンポジウムとして、同拠点と研究交流関係にあるエジンバラ大学南アジア研究センターとの共催で企画されました。またシンポジウムの内容の一部は、日本学術振興会科学研究費補助金基盤(A)「南アジア地域における消費社会化と都市空間の変容に関する文化人類学的研究」ならびに国立民族学博物館共同研究「南アジアの都市の人類学的研究」の成果公開の一環となっています。

<人間文化研究機構「現代インド地域研究」> 人間文化研究機構は、日本にとって学術的・社会的意義の大きい地域の文化、社会を総合的に理解、解明するため拠点ネットワーク型の地域研究を推進しています。「現代インド地域研究」はこのプロジェクトの第3弾として今年4月から本格始動しました(詳しくは、 http://www.indas.asafas.kyoto-u.ac.jp/をご覧ください)。国立民族学博物館もこのネットワークに加わって研究拠点を設置し、現代南アジアの文化と宗教の動態の解明をテーマに研究を進めています。

<エジンバラ大学南アジア研究センター> 南アジア研究センターは、エジンバラ大学社会科学・政治科学学院に設置され、人類学・歴史学・政治学・経済学・社会学・言語学・宗教学等の30名を超える研究スタッフにより、学際的な研究プロジェクトの実施、若手研究者の育成にあたる、世界有数の南アジア研究センターです。国立民族学博物館とエジンバラ大学は今年5月に研究交流協定を締結しましたが、そのもとで同センターと「現代インド地域研究」国立民族学博物館拠点は、研究者の交流、国際シンポジウムの共同開催などの研究交流事業を進めています。

■お問い合わせ先 国立民族学博物館 研究協力課国際協力係 〒565-8511 吹田市千里万博公園10-1 電話:06-6878-8322

スケジュール

報告・討論は全て英語で行います。通訳はありません。出席者の都合によりスケジュールの一部が変更になることがあります。あらかじめご了承くださいますようお願いします。 スケジュールの最新版につきましては、「現代インド地域研究」国立民族学博物館拠点のホームページ (http://www.minpaku.ac.jp/research/mindas/)でご確認ください。

第1日: 7月18日(日)
9:30 受付
10:30~11:00 Opening Session
11:00~12:30 Theme 1: City Structure and Planning
   Panel 1A: The Formation of the Indian City
12:30~14:00 昼食休憩
14:00~17:00    Panel 1B: Town planning: Early colonial planning
Theme 2: Urban identity and Religious transformation
   Panel 2A: Perception of City
17:00~18:00 Film Session 1
第2日:7月19日(月・海の日)
9:30~13:00    Panel 2B: The sacred and the civic
   Panel 2C: Changing religious practices in the city
13:00~14:00 昼食休憩
14:00~17:00 Theme 3: The Political Economy of Space
   Panel 3A: The Politics of Language
   Panel 3B: Subaltern spaces
17:00~18:00 Film Session 2
第2日:7月19日(月・海の日)
10:00~12:30    Panel 3C: Citizens and peoples' rights
Theme 4: Networks, Consumption and Popular Culture
   Panel 4A: Mobilizing the Neighbourhood
12:30~13:30 昼食休憩
13:30~16:00    Panel 4B: Consumer Culture
   Round Table Discussion
 

主な出席予定者(出席者が変更になることがあります。あらかじめご了承ください。)

海外からの出席予定者

Sandeep BANERJEE(Syracuse University)、Crispin BATES(University of Edinburgh)、Solomon BENJAMIN(National Institute of Advanced Study, Bangalore)、Roma Chatterji(University of Delhi)、Markus DAECHSEL(Royal Holloway College)、Partho DATTA(University of Delhi)、Parvis GHASSEM-FACHANDI(Rutgers University)、Lotte HOEK(University of Edinburgh)、Deepak MEHTA(University of Delhi)、Gopalan RAVINDRAN(University of Madras)、Paromita VOHRA(Film Maker)

国内の出席者

井坂理穂(東京大学)、池亀彩(人間文化研究機構)、太田信宏(東京外国語大学)、押川文子(京都大学)、金谷美和(国立民族学博物館)、小磯千尋(兵庫医療大学)、小牧幸代(高崎経済大学)小松原秀信(立教大学大学院)、アントニーサミー・サガヤラージ(南山大学)、杉本良男(国立民族学博物館)、高田峰夫(広島修道大学)、外川昌彦(広島大学)、中谷純江(鹿児島大学)、中谷哲弥(奈良県立大学)、深尾淳一(映画専門大学院大学)、松尾瑞穂(新潟国際情報大学)、松川恭子(奈良大学)、三尾稔(国立民族学博物館)、森本泉(明治学院大学)、八木祐子(宮城学院女子大学)、山田協太(京都大学)、柳沢究(究建築研究室)、山根周(滋賀県立大学)

 

代表プロフィール

三尾稔
インド西部ラージャスターン州、グジャラート州を中心にフィールドワークを行い、社会変化と民衆の宗教文化の関係を主たるテーとした文化人類学的な研究を継続している。近著に、『インド刺繍布のきらめき-バシン・コレクションに見る手仕事の世界』(昭和堂、2008年)がある。

クリスピン・ベイツ (Crispin Bates)
エジンバラ大学歴史学古典学考古学研究科准教授、同大学前南アジア研究センター長 、現国立民族学博物館外国人客員教授。中央インドのアディヴァシィと農民の歴史、インドのナショナリズム、経済史、ポスト植民地主義、サヴァルタン性、移民、ディアスポラ、初期人類学などの研究をしている。近著にSubalterns and Raj(Routledge,2007)がある。