国立民族学博物館(みんぱく)は、博物館をもった文化人類学・民族学の研究所です。

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2010年8月27日(金) ~8月29日(日)
日本万国博覧会開催40周年記念事業「カルチャーウェアとディアスポラ・ミュージアム」第2回国際会議 「CultureWear 文化と心を身にまとう」

国際研究フォーラム「ディアスポラにみる文化の融合――民族衣装・ファッション・カルチャーウェア」

  • 日時:2010年8月27日(金) 10:00~17:45
          8月28日(土) 10:30~17:00
  • 場所:国立民族学博物館 第4セミナー室
  • 使用言語:日本語、英語、韓国語(同時通訳あり)

解説付きショー「カルチャーウェア――文化と心を身にまとう」

  • 日時:2010年8月29日(金) 13:30~15:00
  • 場所:国立民族学博物館 講堂
  • 使用言語:日本語、韓国語(逐次通訳あり)

参加料:無料(事前申込不要)
主催:人間文化研究機構 国立民族学博物館
協力:東巌文化研究所(East Rock Institute, USA)、誠信女子大学(Sungshin Women's University, 韓国)、パーソンズ美術大学(Parsons The New School for Design, USA)
助成:独立行政法人 日本万国博覧会記念機構

チラシダウンロード[PDF:1.20MB]

 

国際研究フォーラム「ディアスポラにみる文化の融合――民族衣装・ファッション・カルチャーウェア」

21世紀をむかえ、世界では多様な人びとの移住がさらに加速しており、人間の共生を実現させつつあります。服飾についても同様です。いずれの国や地域においても、伝統衣装が日常から消え去るなか、国家や民族という既存の枠を越えた移住が新たなファッションを生み出しています。
このフォーラムの目的は、こうした流れを受け、国家や民族の共生の現状と可能性を服飾文化に探り、その成果をミュージアムの新しい実践活動として物象化し、社会にも発信することにあります。

2010年8月27日(金) プログラム
10:00 受付
10:30~10:35 挨拶:佐々木史郎(国立民族学博物館副館長)
10:35~10:45 参加者紹介:中牧弘允(国立民族学博物館教授)

基調講演座長:中牧弘允

10:45~11:15 高(全)恵星(東巌文化研究所理事長)
「多様性のなかに統一性をさぐる――カルチャーウェアとディアスポラ・ミュージアム」
Abstract[PDF:29.3KB]
11:15~11:45 ダイアナ・ベアード・ンダイニェ(スミソニアン博物館学芸員)「飾り立てる意志――アフリカン・アメリカンの文化的多様性、服装の美学、ならびに個人的装飾」
Abstract[PDF:13.4KB]
11:45~12:15 高橋晴子(大阪樟蔭女子大学教授)
「国立民族学博物館の衣服標本コレクションとデータベース」
Abstract[PDF:41.8KB]
12:15~13:30 昼食

第1セッション「新しい文化の創造力としてのディアスポラ」座長:朝倉敏夫(国立民族学博物館教授)

13:30~14:00 陳天璽(国立民族学博物館准教授)
「一つの仮面、いくつもの顔――華人ディアスポラの新展開」
Abstract[PDF:77.0KB]
14:00~14:30 謝黎(東北芸術工科大学講師)「ディアスポラの中のチャイナドレス」
Abstract[PDF:79.9KB]
14:30~15:00 服部和子(服部和子きもの学院院長)「きもの・その美」
Abstract[PDF:91.8KB]
15:00~15:30 休憩

第2セッション「カルチャーウェアの探求」座長:杉本良男(国立民族学博物館教授)

15:30~16:00 宮治珠里(名古屋芸術大学講師)
「日本市場向けにデザインされたインドの伝統的なテキスタイル」
Abstract[PDF:87.3KB]
16:00~16:30 アールティ・カウルラ(インド工科大学研究員)
「在外インド人(NRI)ファッションの環流:越境するサリー?」
Abstract[PDF:26.2KB]
16:30~17:00 上羽陽子(国立民族学博物館助教)
「インド西部のラバーリー社会の衣装文化」
Abstract[PDF:80.5KB]
17:00~17:45 沈和珍(誠信女子大学総長)、金京姫(誠信女子大学教授)、張?貞(誠信女子大学講師)
<報告者>「アジアの融合的ディアスポラの服飾」
Abstract[PDF:126KB]
17:45 記念撮影
18:00~19:30 レセプション@みんぱくレストラン
2010年8月28日(土) プログラム

第3セッション「カルチャーウェアの探求(続)」座長:陳天璽(国立民族学博物館准教授)

10:30~11:00 ドナルド・ディクソン(テキサスA&M大学教授)
「民族的アイデンティティの物質的基盤――インフラ構造が身体加工の実践を決定するか?」
Abstract[PDF:33.9KB]
11:00~11:30 クリストファー・パク(東巌文化研究所所長、スローン・ケッタリング記念癌センター)「子どもの目をとおして――カルチャーウェアにおける人形の文化、アイデンティティ、ならびに可能性を秘めた役割」
Abstract[PDF:63.8KB]
11:30~12:00 ドロレス・アリーン(GFS 副会長)<代読>「友情の絆を強固に織り込む――GFS(The Girls' Friendly rm)はファッションをとおして文化のつながりを模索する」
Abstract[PDF:39.6KB]
12:00~13:30 昼食

第4セッション「カルチャーウェアのビジネスモデルの展望」座長:日置弘一郎(京都大学大学院教授)

13:30~14:00 ムヨン・リ(東巌文化研究所副所長、アキュレー社)
「博物館の最前線――グローバル化、若者文化、技術の相関関係を模索する」
Abstract[PDF:63.5KB]
14:00~14:30 ジンスク・エリン・チョオ(パーソンズ美術大学准教授)
「民族的/文化的に啓発されたデザインにたいする消費者の態度に影響を与える要因」
Abstract[PDF:63.2KB]
14:30~15:00 秋香美(京都大学研究員)
「在日コリアンと民族衣装――ビジネス視点から」
Abstract[PDF:75.0KB]
15:00~15:30 休憩

総括討論座長:中牧弘允、高(全)恵星

15:30~17:00 討論者:佐藤優香(国立歴史民俗博物館助教)、佐野真由子(国際日本文化研究センター准教授)、澤田和人(国立歴史民俗博物館准教授)、杉本星子(京都文教大学教授)、日置弘一郎(京都大学大学院教授)
17:15~18:30 さよならカクテル・パーティー@第3セミナー室

解説付きショー「カルチャーウェア――文化と心を身にまとう」

[img]

「カルチャーウェア」とは衣服を通して、文化と心を身にまとい、文化意識を高め、異文化交流を促進する国際的なムーブメントです。韓国出身で米国在住の高(全)恵星氏が提案し、世界各国から米国に移民してきた人々が母国から持ってきた衣服を、民族美のエッセンスとモダンデザインとを融合させ、新たに子供服を創造しました。これは、ある種のリサイクル運動であるとともに、最先端の文化交流を通して世界中の青少年や地域コミュニティの文化的能力を高めるといった、文化教育プロジェクトでもあります。 その「カルチャーウェア」の実践的な提示として、海外から日本に移住してきた8カ国の伝統的な服飾をベースとした新たなデザインの子供服約30点を、日本の子供たちが身にまとい、それぞれの伝統的デザインに関する解説とともに披露いたします。

  • 日時:2010年8月29日(日) 13:30~15:00
  • 場所:国立民族学博物館 講堂

チラシダウンロード[PDF:225KB]