国立民族学博物館(みんぱく)は、博物館をもった文化人類学・民族学の研究所です。

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2011年11月5日(土)
国際研究フォーラム「近現代インドにおけるナショナリズムと大衆文化」

  • 日時:2011年11月5日(土) 13:30~17:00
  • 場所 :国立民族学博物館 第3セミナー室
  • 参加無料/申込不要/通訳なし ※発表およびディスカッションはすべて英語でおこないます。
  • チラシダウンロード[PDF:1.74MB]

■ お問い合わせ
人間文化研究機構「現代インド地域研究」プログラム
国立民族学博物館拠点(MINDAS)事務局
〒565-8511 大阪府吹田市千里万博公園10-1
Tel:06-6876-2151(代表)
E-mail:mindas★idc.minpaku.ac.jp
※★を@に置き換えて送信ください。

 

趣旨

9月22日から国立民族学博物館で開催中の企画展「インド ポピュラー・アートの世界~近代西欧との出会いと展開」の関連企画として、インドの大衆文化が近現代インドのナショナリズムの形成や発展に及ぼした影響をテーマに国際研究フォーラムを開催します。

インドでは19世紀後半以降、大量印刷技術や西欧風の絵画・写真技法などが導入されると宗教画を中心としたポピュラー・アートが大量に流布し、民衆の生活に浸透しました。これはヒンドゥー教文化の均質化の一因となり、勃興過程にあったヒンドゥー・ナショナリズムの基盤にもなったと考えられます。このように、大衆文化はナショナリズムと複雑な関係を保ってきたと言えます。

フォーラムでは、インドの大衆文化とナショナリズムの関係について研究を進めてきた研究者を招聘し、イメージのナショナリズムがいかにして成立・発展し、政治に影響を与えたのかについて討論します。また、現代インドにおける大衆文化とナショナリズムの現況についても報告を受け、独立運動期のインドと比較しつつ、デジタル時代の宗教ナショナリズムの特質や今後に関しても考察を加えます。

プロフィール(順不同)

Jyotindra Jain(インド視聴文化センター所長)
インド国立民芸博物館長、ジャワーハル・ラール・ネルー大学美学部長、インディラ・ガンディー国立芸術センター所長などを歴任。インド美術史を専攻、英文研究著書多数。インド近現代のポピュラー・アートにも早くから関心を寄せ、研究や展示を行っている。
Christopher Pinney(ユニバーシティ・カレッジ・ロンドン教授)
南アジアの芸術や視覚文化の美術史的、文化人類学的研究を専門とする。特にインドの写真や石版印刷に関してユニークな研究著書を多数発表している。主要著書に、Camera Indica: The Social Life of Indian Photographs (1997)、'Photos of Gods': The Printed Image and Political Struggle in India (2002)などがある。
中村忠男(立命館大学文学部)
インドの文化と政治に関する文化人類学的研究を精力的に展開。近年の主要研究テーマは、ヒンドゥー教巡礼の国際的拡散とインド性の形成である。主要著書に、「今日のヒンドゥー教とメディア・テクノロジー」、西川長夫・山口幸二・渡辺公三編、『アジアの他文化社会と国民国家』(1998年人文書院)所収がある。

プログラム

13:00~ 受付
13:30 開会あいさつ(三尾稔 国立民族学博物館准教授)
13:40 中村忠夫(立命館大学文学部)
"Hindu pilgrimage and formation of the new body for god/nation."
14:30 Jyotindra Jain (Centre for Indian Visual Culture) "Indian Popular Visual Imagery: Curating Culture, Curating Territory."
15:20 Christopher Pinney (University College London) "Gandhi, Camera, Action! Anna Hazare and the 'media fold' in twenty-first century India."
16:10 討論(司会:三尾稔)
17:00 終了