国立民族学博物館(みんぱく)は、博物館をもった文化人類学・民族学の研究所です。

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2014年1月26日(日)
公開フォーラム「古代文明の生成過程―西アジアとアンデス」

チラシダウンロード[PDF:1.63MB]
  • 日時:2014年1月26日(日)13:00~16:00
  • 場所:JPタワーホール&カンファレンス(東京)4階 ホール1
       東京都千代田区丸の内2丁目7番2号  JPタワー4F
  • 一般公開(参加無料/申込不要/定員170名[先着順])
  • お問い合わせ:
    国立民族学博物館 関研究室
    565-8511  吹田市千里万博公園10-1
    TEL 06-6878-8252 FAX 06-6878-7503
    E-mail:sekiken★idc.minpaku.ac.jp
    ※★を@に置き換えて送信ください。
 

趣旨

西アジアの文明を専門とする国内の考古学者2名を招へいし、権力生成に関して南米の古代文明と比較する研究フォーラムを古代アメリカ学会の協力を得て行う。これは、科研費プロジェクトの成果公開の一環であり、アンデス文明における権力生成とその変容を相対化するために、経済という視点を共有したうえで、文明間の比較を行うことを特色とする。こうした広い視野に立ったテーマ設定を行うことで、学問領域の細分化が進み、個別具体性への関心が高まり、普遍化、一般化への試みが顧みられない現代の学問潮流に一石を投じることができると考えられる。

このフォーラムを通じ、西アジアにおいて成立した古代文明の経済的基盤を明らかにするのみならず、権力形成という視点を通して、経済を支えていた農作物、海産物、動物資源、そして他の自然資源自体に刻み込まれた世界観にまで光を当てる予定である。これにより、生態学、あるいはマルクス主義的歴史観の中で矮小化されてきた先史時代の資源利用をより多角的、複合的にとらえることが可能になる。また西アジアと比較することで、アンデス文明の特徴が浮かび上がることは間違いない。結果として、これは文明論の新たな研究動向を一般社会に公表し、人類の未来像を探るための機会を提供することにつながると考えられる。

プログラム

13:00~13:05 あいさつ
13:05~13:35 「西アジア最古の『神殿』-アナトリア考古学最新事情-」
三宅裕(筑波大学)
13:35~14:05 「西アジアにおける文明形成と社会変容―最近の調査成果を中心に」
下釜和也(古代オリエント博物館)
14:05~14:35 「古代アンデスの神殿と世界観―ワカ・パルティーダ遺跡の壁画をめぐって」
芝田幸一郎(神戸市外国語大学)
14:35~15:05 「ジャガー人間石彫の発見―アンデス文明における社会的格差の出現」
関雄二(国立民族学博物館)
15:05~15:15 休憩
15:15~16:00 ディスカッション