国立民族学博物館(みんぱく)は、博物館をもった文化人類学・民族学の研究所です。

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2015年3月22日(日)
公開講演会「地上絵とミイラ――ナスカにおける学術調査と遺跡保護」

チラシダウンロード[PDF:296KB]
  • 日時:2015年3月22日(日)13:00 - 16:30
  • 場所:山形大学(小白川キャンパス)基盤教育2号館
  • 一般公開(参加無料/申込不要/定員200名[先着順])
  • 使用言語:日本語、スペイン語(逐語通訳あり)
  • 主催:山形大学人文学部 新学術領域研究「古代アメリカの比較文明論」計画研究A03「アンデス比較文明論」(研究代表者:坂井正人)
  • 共催:国立民族学博物館 科学研究費補助金基盤研究(S)「権力の生成と変容から見たアンデス文明史の再構築」(研究代表者:関雄二)
  • 協力:古代アメリカ学会、文化遺産国際協力コンソーシアム
  • 助成:国際交流基金
  • お問い合わせ:山形大学人文学部事務室
    山形市小白川町1-4-12
    TEL:023-628-4203
 

開催趣旨

南米アンデス地帯海岸部に位置するナスカの地上絵は、長きにわたって人々の注目を集めている。近年、日本の山形大学のチームが現地と共同で取り組んでいる調査によって、地上絵は従来考えられていたよりもはるかに長く2000年以上の間作り続けられたことが明らかとなった。このような成果は地上絵をより広い時空間に位置づけ、当時の社会の実態を解明することを可能とした。特に近年成果を上げているのが、同位体分析をはじめとする理化学的分析の手法であり、地上絵研究の成果と組み合わせることで新たな視点が生まれつつある。このような学術的進展の一方で、地上絵の破壊は日々進んでおり、もはや研究者もこの現実から目を背けることはできない。いったい破壊はどのように、またどうして起こったのか。地上絵の保護に関してこれまで何が行われたのか、今後どのような取り組みが必要なのか。今回の公開講演会では、地上絵をめぐる研究の最前線とともに、保存をめぐる深刻な状況を紹介し、それによって今後のどのような研究・保護活動が必要なのかを検討したい。

プログラム

13:00 - 13:10 あいさつ 北川忠明(山形大学)
13:10 - 13:20 あいさつ 関雄二(国立民族学博物館)
13:20 - 14:05 「世界遺産ナスカの地上絵に関する学術研究と保護活動」
坂井正人(山形大学)
14:05 - 14:15 休憩
14:15 - 15:35 「ナスカの学術調査と文化遺産保護」
ミゲル・パソス(ペルー国立ビジャレアル大学)
15:35 - 15:45 休憩
15:45 - 16:30 「ミイラから見る先史アンデス文明の食性」
瀧上舞(山形大学/日本学術振興会特別研究員)