国立民族学博物館(みんぱく)は、博物館をもった文化人類学・民族学の研究所です。

スタッフの紹介

深川宏樹
深川宏樹FUKAGAWA Hiroki
先端人類科学研究部・機関研究員
専門分野
  • 文化人類学、オセアニア地域研究
各個研究
  • パプアニューギニアの紛争とその処理における感情の動態に関する研究
個人ホームページ

経歴

学歴
  • 筑波大学第一学群 人文学類卒業(2004.3)
  • 筑波大学大学院 人文社会学研究科一貫制博士課程 歴史・人類学専攻終了(2013.3)
職歴
  • 筑波大学 人文・文化学群 非常勤講師(2013.4-2013.9)
  • 京都大学 人間・環境学研究科 研究員(2013.10-2015.3/2015.7-2016.3)
  • 滋賀大学 経済学部 非常勤講師(2014.4-2014.9)
  • 京都大学 国際高等教育院 非常勤講師(2015.4-2015.9)
  • 奈良県立大学 地域創造学部 非常勤講師(2016.4-現在)
  • 国立民族学博物館 先端人類科学研究部 機関研究員(2016.4-現在)
  • 筑波大学大学院 人文社会科学研究科 非常勤講師(2016.7-2016.9)
学位
  • 博士(文学・筑波大学)

専門分野

文化人類学、オセアニア地域研究

研究のキーワード

パプアニューギニア、紛争、感情、人格、社会性、植民地統治、白人性、キリスト教

研究課題

  • 紛争とその処理における感情の動態の記述・分析
  • ニューギニア高地固有の人間観からみた親族、贈与交換、妖術、社会性の記述・分析
  • 植民地統治と白人性、キリスト教に関する研究

所属学会

日本文化人類学会、日本オセアニア学会、早稲田文化人類学会

主要業績

2016
「身体に内在する社会性と「人格の拡大」―ニューギニア高地エンガ州サカ谷における血縁者の死の重み」『文化人類学』81巻1号、pp. 5- 25。
2016
「敵と結婚する社会―ニューギニア高地における紛争の拡大と収束の論理」丹羽典生(編)『〈紛争〉の比較民族誌―グローバル化におけるオセアニアの暴力・民族対立・政治的混乱』、pp. 137- 170、春風社。
2012
「村落裁判の形式化と戦略的利用―ニューギニア高地エンガ州における権威の希求」『くにたち人類学研究』7巻 pp. 49- 65。

代表者を務めた研究プロジェクト

2014
日本たばこ総合研究センター研究助成(2014)
2012
公益信託澁澤民族学振興基金・大学院生等に対する研究活動助成(2012)
2011
りそなアジア・オセアニア財団調査研究助成(2011-2012)
2011
笹川科学研究助成金(2011)
2006
松下国際財団(松下幸之助記念財団)研究助成(2006)

業績詳細

共著書
2016
「敵と結婚する社会―ニューギニア高地における紛争の拡大と収束の論理」丹羽典生(編)『〈紛争〉の比較民族誌―グローバル化におけるオセアニアの暴力・民族対立・政治的混乱』、pp. 137- 170、春風社。
2014
‘Constructing Self and Other in the New Guinea Highlands: Whiteness and Inter-Clan Competition in the Postcolonial Period.’ In Heung Wah Wong and Keiji Maegawa (eds.) Revisiting Colonial & Post-Colonial: Anthropological Studies of Cultural Interface. pp. 73- 96. Los Angeles: Bridge21 Publications.
2013
「パプアニューギニアにおける紛争の現状」丹羽典生・石森大知(編)『現代オセアニアの〈紛争〉―脱植民地期以降のフィールドから』、pp. 18-26、昭和堂。
2013
「ニューギニア高地における部族間抗争の変容」丹羽典生・石森大知(編)『現代オセアニアの〈紛争〉―脱植民地期以降のフィールドから』、pp. 53-72、昭和堂。
2012
「ニューギニア高地における白人性の獲得―脱植民地期におけるキリスト教の実践」前川啓治(編)『カルチュラル・インターフェースの人類学―「読み換え」から「書き換え」の実践へ』、pp. 30- 46、新曜社。
論文
2016
「身体に内在する社会性と「人格の拡大」―ニューギニア高地エンガ州サカ谷における血縁者の死の重み」『文化人類学』81巻1号、pp. 5- 25。
2016
「煙草に刻まれた歴史―「白人」への憧憬と紙巻き煙草(二)」『たばこ史研究』135巻 pp. 14- 24。
2015
「煙草に刻まれた歴史―「白人」への憧憬と紙巻き煙草(一)」『たばこ史研究』134巻 pp. 2- 12。
2013
「争いと身体観に関する人類学的研究―ニューギニア高地における仲裁と村落裁判」筑波大学大学院人文社会科学研究科博士論文、pp. 1- 259。
2012
「村落裁判の形式化と戦略的利用―ニューギニア高地エンガ州における権威の希求」『くにたち人類学研究』7巻 pp. 49- 65。
2011
「サブスタンスと交換による親族関係の構築―ニューギニア高地における葬儀時の母方親族への贈与の事例から」『文化人類学研究』12巻 pp. 90- 112。
その他
2016
「パプアニューギニアの石蒸し料理ムームー」『月刊みんぱく』第40巻9号、pp. 14-15。
2016
「書評 岡野英之『アフリカの内戦と武装勢力-シエラレオネにみる人脈ネットワークの生成と変容』」『アジア・アフリカ地域研究』15巻2号、pp. 278- 282。
2015
「書評 田所聖志『秩序の構造--ニューギニア山地民における人間関係の社会人類学』」『コンタクト・ゾーン』7巻 pp. 323- 329。
2009
「ニューギニア高地における白人理解とモラリティ―植民地統治の理想化と現状の悲観視―」『日本オセアニア学会ニューズレター』No.94、pp. 11- 19。
翻訳
2016
「マリリン・ストラザーン著「歴史のモノたち―出来事とイメージの解釈」」『現代思想』44巻5号、pp. 80- 97。
学会・口頭発表
2016
「「戦争の仮面」論再考―ニューギニア高地における敵対・同盟関係の前景化と後景化―」、大阪大学大学院人間科学研究科教育改革推進室・日本文化人類学会近畿地区研究懇談会共催公開シンポジウム「在来の紛争処理をめぐる比較民族誌―アフリカ・オセアニア・ラテンアメリカの事例から」、大阪大学において(2016.7.9)
2016
「血が否定されるとき―ニューギニア高地におけるサブスタンス紐帯とその切断―」、国立民族学博物館共同研究会「グローバル化時代のサブスタンスの社会的布置に関する比較研究」、国立民族学博物館において(2016.6.4)
2015
「ニューギニア高地エンガ州における喫煙慣行と社会変容に関する人類学的研究」、平成26年度公益財団法人たばこ総合研究センター助成研究報告会、霞ヶ関ビル35階東海大学校友会館において(2015.8.6)
2015
‘The Formalization and Authority-seeking of Village Courts: Reconstruction of Local Arbitration in the New Guinea Highlands.’ ZAIRAICHI Workshop: Reflecting Local Knowledge to Global Context. Kyoto University, Japan (poster presentation) (February 2, 2015).
2014
‘Curse of Uncertainty: Healing Ritual and Multiple Causes of Misfortune.’ Symposium: Risk, Agent X, Science & Technology. Tsukuba Global Science Week (TGSW) 2014. University of Tsukuba, Japan (October 29, 2014).
2014
「罪としての怒り―ニューギニア高地におけるキリスト教と呪い」、科学研究費補助金「パプアニューギニアにおける社会的新秩序の形成:開発に伴う公共圏の生成に関する研究」研究会(研究代表者:豊田由貴夫)、立教大学において(2014.7.13)
2014
「争いと身体観に関する人類学的研究―ニューギニア高地における仲裁と村落裁判―」、日本文化人類学会・近畿地区研究懇談会博士論文・修士論文発表会、国立民族学博物館において(2014.3.30)
2014
「告白と呪い―ニューギニア高地におけるキリスト教の実践と感情の民俗理論―」、日本オセアニア学会第31回研究大会、高知市国民宿舎桂浜荘において(2014.3.21)
2013
「ニューギア高地における紛争の社会性―人格論の観点から」、科学研究費補助金「太平洋島嶼部におけるマイノリティと主流社会の共存に関する人類学的研究」研究会(研究代表者:風間計博)、京都大学において(2013.12.14)
2013
「身体に発現する呪い―ニューギニア高地エンガ州における人格と感情」、日本文化人類学会2013年度次世代育成セミナー、国立民族学博物館において(2013.11.16)
2013
「潜在する呪い―ニューギニア高地における血縁者間の争いと感情―」、筑波人類学ワークショップ001「縺れと個体化の過程の中へ:ANTの限界を超える方法論の探求」、筑波大学館山研修所において(2013.8.2)
2013
「血縁関係における呪いの生起―ニューギニア高地における食を介したサブスタンスの交換に焦点を当てて―」、東北大学東北アジア研究センター共同研究・ワークショップ「食からみる「つながり」の文化人類学的研究」、東北大学において(2013.3.24)
2012
「食物の交換関係の切断と呪い」、東北大学東北アジア研究センター共同研究「食からみる「つながり」の文化人類学的研究」、東京工業大学において(2012.12.26)
2012
「ニューギニア高地における身体と感情の民俗理論―象徴的身体論の枠組みにおいて―」、筑波人類学研究会第10回定例会、筑波大学において(2012.3.9)
2011
「ニューギニア高地における争いの拡大の論理―クラン間の敵対関係と友好関係の並存―」、国立民族学博物館共同研究会「オセアニアにおける独立期以降の<紛争>に関する比較民族誌的研究」、国立民族学博物館において(2011.11.26)
2011
「死の悲しみがもつ力―ニューギニア高地における呪いの事例から―」、日本文化人類学会第45回研究大会、法政大学において(2011.6.11)
2011
「ニューギニア高地における白人性の獲得―脱植民地期のキリスト教の実践とモラリティの変容」、International Workshop: Anthropology of Cultural Interface、香港大学において(2011.2.22)
2010
「集団関係と血の交渉―ニューギニア高地における葬儀時の母方親族への贈与―」、日本オセアニア学会関東地区研究例会、東京大学において(2010.12.11)
2010
「もめごとの処理における怒りの解放と抑圧―ニューギニア高地の調停と村落裁判の事例から―」、日本文化人類学会第44回研究大会、立教大学において(2010.6.12)
2010
「報復手段としての村落裁判―ニューギニア高地における争いの事例から」、日本オセアニア学会第27回研究大会、名鉄犬山ホテルにおいて(2010.3.18)
2009
「モラル的な理想像としての「父」と「白人」―ニューギニア高地における国家独立の帰結」、筑波人類学研究会第4回定例会、筑波大学において(2009.6.26)
2009
「パプアニューギニア高地における揉め事と病気」、筑波人類学研究会第3回定例会、筑波大学において(2009.3.27)