国立民族学博物館(みんぱく)は、博物館をもった文化人類学・民族学の研究所です。
受賞年度
2019年度
受賞者
本文
園田直子教授「文化財保存修復学会第13回学会賞」受賞
2019年8月20日掲載

この度、人類基礎理論研究部の園田直子教授が「文化財保存修復学会第13回学会賞」を受賞いたしました。

受賞理由(文化財保存修復学会HPより抜粋)
氏は国立民族学博物館に於いて、海外の保存、修復に関する情報に裏打ちされた知見を以って、膨大な博物館資料の保存管理と研究に長年携わってきた。
34万点にも及ぶ民族資料をはじめ、図書資料、映像音響資料に至るまで、本来の用途、材質、形態が多種多様なこれらの資料の保存と活用を両立させるために、館内外の研究者、保存管理実施者、企業らと連携しながら、IPMや収蔵庫の再編成を進めた他、地道な環境調査のデータベースを下に、生物被害防除および温湿度モニタリングの分析システムを構築して広く開示するなど、他の施設の保存管理実施に指針を与えてきた。また酸性紙を対象とした脱酸性化や強化法の技術開発においては、他分野の専門家たちによるプロジェクトを主宰し、成果の一端を『紙と本の保存科学』として刊行して、図書資料、紙製文化財の保存分野に大きく貢献している。
この他、教育機関での指導や研究成果、情報の開示を通し、若手研究者や保存管理実施者に対し指導的な役割も担ってきた功績は大きく、これらの活動は文化財保存分野に大きく貢献し、学会賞にふさわしい。

  • 受賞者:園田直子(国立民族学博物館・人類基礎理論研究部・教授)
  • 受賞年月日:2019年6月23日
  • 「文化財保存修復学会」ホームページ https://jsccp.or.jp/index.html

文化財保存修復学会学会賞:
文化財および文化財に関連する領域において、保存および修復の学理、修復技術およびその応用などの研究および活動を通して、文化財の保存および修復の分野の発展に特別な功労があったものに授与する。