国立民族学博物館(みんぱく)は、博物館をもった文化人類学・民族学の研究所です。

スタッフの紹介

川口幸大
川口幸大KAWAGUCHI Yukihiro 
****・機関研究員
専門分野
  • 文化人類学
各個研究
個人ホームページ

経歴

学歴
  • 東北大学文学部卒業(1998年3月)
  • 東北大学大学院文学研究科修士課程修了(2000年3月)
  • 東北大学大学院文学研究科博士課程修了(2007年3月)
職歴
  • 東北大学大学院文学研究科ティーチング・アシスタント(1998年10月-2000年3月、2003年1月-3月)
  • 中国政府公費留学生・広州中山大学歴史系高級進修生(2000年9月-2002年8月)
  • 東北大学21世紀COEプログラム(社会階層と不平等研究教育拠点)大学院生・リサーチアシスタント(2003年9月-2006年3月)
  • 東北学院大学非常勤講師:「文化人類学」担当(2004年9月-2005年3月)
  • 東北大学大学院文学研究科研究助手(2006年4月-2007年3月)
  • 国立民族学博物館機関研究員(2007年4月~)
学位

博士(文学)
学位論文名:『文化をめぐる国家と村落社会の相互交渉 -東南中国における死者儀礼・神祇祭祀・宗族組織を通して-』

専門分野

文化人類学

研究のキーワード

中国、広東、広州、珠江デルタ、共産党、権力、政策、伝統、伝統文化、葬送儀礼、祖先祭祀、年中行事、龍船競渡、風水、宗族

研究課題

中国、おもに広東省珠江デルタ地域における「伝統」の形成とその変遷-清朝末期から現代にかけての親族・社会組織、年中行事、葬送儀礼を中心として-

所属学会

日本文化人類学会、アジア政経学会、日本華僑華人学会

研究業績

論文等
2009
「社会変動のなかの宗族組織-中華民国期の広東省珠江デルタの事例から」『国立民族学博物館研究報告』33(3): 453-487。
2008
"Kinship Organizations and Social Stratification in Late Imperial China: A Study based on Lineage in the Pearl River Delta." In Shima Mutsuhiko(ed.), Status and Stratification: Cultural Forms in East and Southeast Asia, pp. 63-94. Victoria, Australia: Trans Pacific Press.
2007
"Tradition as Cultural Capital: Dragon Boat Festival in Pearl River Delta, Guangdong." The 21st Century Center of Excellence Program, Tohoku University. Center for the Study of Social Stratification and Inequality, Annual Report, 2006. pp.120-127.
2007
「現代中国の村落社会における春節」『東北人類学論壇』6: 23-38。
2004
「共産党の政策下における葬送儀礼の変容と持続-広東省珠江デルタの事例から-」『文化人類学(旧『民族學研究』)』69(2):193-210。
2004
「龍舟競渡にみる現代中国の「伝統文化」-広東省珠江デルタのフィールドから-」『中国21』20:209-226。
2004
「現代中国における清明節の墓祭祀-広東省珠江デルタの事例から-」『東北人類学論壇』3:33-48。
2003
「現代中国における宗族の祠堂・族譜・祖先祭祀-珠江デルタ都市近郊村落の事例から-」『東北人類学論壇』2:16-38。
2000
「経済改革後の広東省珠江デルタにおける宗族研究の展望-1979年以降の民族誌研究を通して-」『文化』64:129-148。
書評・新刊紹介
2008
「銭丹霞著『中国江南農村の神・鬼・祖先 -浙江省尼寺の人類学的研究』書評」、『文化人類学』72(4):533-537。
2004
「吉原和男・鈴木正崇(編)『拡大する中国世界と文化創造-アジア太平洋の底流-』新刊紹介」、『民族學研究』68(4):603-604。
2004
「ユエンフォン・ウーン著、吉原和男(監修)、池田年穂(訳)『生寡婦-広東からカナダへ、家族の絆を求めて』書評」、『東方』275:20-23。
2003
「末成道男(編)『中原と周辺-人類学的フィールドからの視点-』書評」、『歴史人類学学刊』、1: 185-188(中国語文)。
翻訳
2006
パトリシア・B・エブリーとジェームズ・L・ワトソン著「王朝時代後期中国(1000-1940年)における親族組織・序文」瀬川昌久・西澤治彦(編)『文化人類学リーディングス』pp.153-169、東京: 風響社。 (原著:Ebrey, Patricia B. and James L. Watson, "Introduction." In Patricia B. Ebrey and James L. Watson(eds.), Kinship Organization in Late Imperial China, 1-15. Berkeley: University of California Press.)
1999
廖迪生著「弱者たちの組織-香港新界の流動的コミュニティ-」、末成道男(編)『中原と周辺-人類学的フィールドからの視点-』pp. 57-82、東京: 風響社。 (原著:Liu Tik-sang, "The Organization of Weak: A Fluid Community in Hong Kong's New Territories".)
概説・その他
2009
「現代中国の葬儀式(3) 一族の祖先祭祀」『SOGI』113: 73-76
2009
「現代中国の葬儀式(2) 中国のお盆―盂蘭節の鬼供養」『SOGI』112: 73-76。
2009
「現代中国の葬儀式(1) 共産党の政策と人々の志向のせめぎ合いのなかで」『SOGI』111: 75-78。
2009
「土の中まで変えられない」『月刊みんぱく』33(4): 22-23。
2009
「清明節-中国の墓参り」『季刊民族学』127:94-103。
2009
「「水ゴキブリ」を食べてみるかい?」『月刊みんぱく』33(1):20-21。
2008
「生きたものへの執着」『月刊みんぱく』32(5):15。
2006
「中国を知る-社会と文化を読み解く48のキーワード」『季刊民族学』115:3-74。(「葬儀と埋葬」pp.50-51、「地方幹部」p.56担当)
口頭発表

学会発表

2009
“Lineage Revival and an Attempted Feud: Rethinking Kinship and Identity in Chinese Society.” Society for East Asian Anthropology, and Taiwan Society for Anthropology and Ethnology Conference (Institute of Ethnology, Academia Sinica, Taipei, Jul. 2, 2009)
2007
「廟の再建をめぐるポリティクス-珠江デルタの僑郷村落の事例から-」、日本華僑華人学会2007年度大会(2007年11月17日 於慶應義塾大学)
2007
「現代中国において歴史を記すこと-村誌編纂の事業を通して-」、日本文化人類学会第41回研究大会(分科会『文字記録の文化人類学-東アジアのフィールドから-』)(2007年6月3日 於名古屋大学)
2006
“Tradition as Cultural Capital?: Dragon Boat Festival in Pearl River Delta, Guangdong.” Society for East Asian Anthropology, American Anthropological Association Conference (Chinese University of Hong Kong, Jul. 13, 2006).
2004
「現代中国における文化的階層に関する研究-伝統文化復興の成否は文化的不平等を生みうるか?-」、アジア政経学会2004年度全国大会(2004年10月31日 於東北大学)
2004
「現代中国における「伝統文化」のポリティクス-広東省珠江デルタの龍舟競渡の事例から-」、日本文化人類学会第38回研究大会(2004年6月5日 於東京外国語大学)
2003
「民国期中国地方社会における権力と秩序の動態」、日本民族学会第37回研究大会(2003年5月24日 於京都文教大学)
2002
「現代中国地方社会の民衆と権力-広東省珠江デルタにおける二つの村の宗族活動を中心に-」、日本民族学会第36回研究大会(2002年6月2日 於金沢大学)

シンポジウム・研究会・ワークショップ

2010
「廟と儀礼の復興、およびその周縁化―現代中国における宗教のひとつの位相」研究フォーラム「中国における社会主義的近代化に関する研究会」(2010年1月30日 於国立民族学博物館)
2009
「近代化のなかの在郷有力者の交代―郷紳の没落、土豪の台頭」、国立民族学博物館機関研究「東アジアの村落社会における「近代」の再考(代表:太田心平)」国際ワークショップ「東アジアの村落社会が見た「近代」―地域の有力者層への着目から」(2009年3月22日 於国立民族学博物館)
2008
「中華民国期の宗族と村落社会」、東京都立大学・首都大学東京社会人類学研究会:第748回(2008年12月18日 於東京都立大学・首都大学東京)
2008
「日本との比較を通してみた現代中国の葬送儀礼」、日仏交流150周年記念シンポジウム「転換期に立つ葬儀業:日仏比較の視点から」(2008年12月13日 於日仏会館大ホール)
2008
「グローカル化のなかの家族と家屋形態の再編」、国立民族学博物館共同研究「中国における社会と文化の再構築-グローカリゼーションの視点から(代表:韓敏)」(2008年11月16日 於国立民族学博物館)
2008
「械闘未遂事件にみる宗族意識と死穢概念 -広東省珠江デルタの一村落の事例から」、中国・四国地区研究懇談会(第29回中四国人類学談話会)アジアにおける集団の諸相 -家族、親族、コミュニティの現在(2008年7月12日 於広島大学)
2007
「盂蘭節の鬼祭祀にみる神・鬼・祖先の現在 ―広東省珠江デルタの事例から」、東アジアにおける宗教文化の再構築 第13回研究会(2007年12月8日 於慶應義塾大学)
2007
「寺廟の再興にみる社会主義的近代-広東省珠江デルタの事例から-」、国立民族学博物館共同研究「社会主義的近代化の経験に関する歴史人類学的研究(代表:小長谷有紀)」(2007年6月17日 於国立民族学博物館)
2007
「文化をめぐる国家と村落社会の相互交渉-東南中国における死者儀礼・神祇祭祀・宗族組織を通して-」、第119回東北人類学談話会:東北地区修士論文・博士論文発表会(2007年3月9日 於東北大学)
2007
「現代中国において歴史を記すこと-村志編纂の事業を通して」、東北人類学研究会シンポジウム「書き記すことへの願望:東アジア諸社会における考察」(2007年3月6日 於東北大学)
2006
「宗族復興にみる現代中国の「歴史」・「文化」-二つの僑郷コミュニティの事例から」、日本華僑華人学会第3回研究会(2006年7月7日 於慶應義塾大学)
2006
「中国における親族組織の形成とその展開」、東北大学21世紀COEプログラム東アジア部門ワークショップ(2006年2月28日 於東北大学)
2005
"Stratification and Lineage in the Pre-Liberation China." Tohoku University 21st Century COE Program Workshop (Tohoku University, Sendai, May. 30, 2005).
2004
"Lineage Revival and Cultural Inequality: Two Cases from Cantonese Villages." Tohoku University 21st Century COE Program Workshop (Tohoku University, Sendai, Dec. 13, 2004).
2004
"How is the "Traditional Culture" Condoned?: A Case Study of the Dragon Boat Festival in Pearl River Delta, Guangdong." Tohoku University 21st Century COE Program Workshop (Tohoku University, Sendai, Jun. 28, 2004).
2003
"The Funerary Rites in Contemporary China: Examining Their Social Meanings under the Communist Regime." Tohoku University 21st Century COE Program Workshop (Tohoku University, Sendai, Nov. 10, 2003).
2003
「現代中国の葬送儀礼-社会的意味の再考察と政策による変容の検証-」、仙人の会10月定例会(2003年11月1日 於成城大学)
2002
「現代中国地方社会の死の儀礼」、日本民族学会地区研究懇談会・第95回東北人類学談話会(2002年10月11日 於東北大学)
2000
「1949年以降の中国地域社会における親族の変容」、第84回東北人類学談話会・東北地区修士論文発表会(2000年2月26日 於東北大学)

講演等

2008
「中国のお墓参り」、みんぱくウィークエンド・サロン 研究者と話そう(第85回)(2008年9月28日 於国立民族学博物館)