国立民族学博物館(みんぱく)は、博物館をもった文化人類学・民族学の研究所です。

昔話と家族

共同研究 代表者 江口一久

研究プロジェクト一覧

2003年度

本研究においては、昔話に関わる家族、家族に関わる昔話を研究することによって、家族のあり方を研究することをめざす。一般に昔話には、家族そのものを中心的テーマとするのに加え、動物寓話その他のジャンルのものにおいても家族とその人間関係は明示的、暗示的に語られる。昔話には集団の無意識が反映されているとする伝統的仮説に従えば、昔話の中には家族のあり方についての集団的な意識も内包されていることになる。この研究会では臨床心理学的観点もとり入れながら各地の昔話に投影された家族像を抽出・比較し、モデル化しながらそこに描かれる家族像の普遍性について考察する。

【館内研究員】 庄司博史、新免光比呂、南真木人
【館外研究員】 阿部奈南、禹鐘泰、小野芳彦、梶茂樹、小島瓔禮、桜井由美子、朱捷、杉岡津岐子、杉岡信行、谷口節子、手塚恵子、濱野清志、八木祐子
研究会
2003年5月17日(土)13:00~(第1演習室)
「研究打ち合わせ」
2003年6月28日(土)13:00~(第4演習室)
サイブ・ナスル「フルベ族の家庭における夜の語らい」
2003年7月23日(水)10:00~(第4演習室)
2003年7月24日(木)10:00~(第3演習室)
伊勢弘子「琉球の昔話」
2003年8月2日(土)13:00~(第4演習室)
梶茂樹「コンゴ・テンボ族の昔話」
Andre Wufela Y.「コンゴにおける昔話と政治権力 ─ モンゴ族の英雄伝リアンジャを例に」
2003年9月15日(月)13:00~(第3演習室)
武井秀夫「語りと身体」
仁木一栄「緘黙と昔話」
2003年10月18日(土)13:00~(第3演習室)
「研究打ち合わせ」
2003年10月25日(土)13:00~(第3演習室)
八木祐子「北部インドにおける昔話と家族」
2003年11月22日(土)15:30~(第3演習室)
南出かずよ「バングラの昔話と家族」
2004年3月20日(土)13:00~(第3演習室)
「研究打ち合わせ」
小野芳彦「バウム画像データベースについて」

2002年度

本研究においては、昔話に関わる家族、家族に関わる昔話を研究することによって、家族のあり方を研究することをめざす。一般に昔話には、家族そのものを中心的テーマとするのに加え、動物寓話その他のジャンルのものにおいても家族とその人間関係は明示的、暗示的に語られる。昔話には集団の無意識が反映されているとする伝統的仮説に従えば、昔話の中には家族のあり方についての集団的な意識も内包されていることになる。この研究会では臨床心理学的観点もとり入れながら各地の昔話に投影された家族像を抽出・比較し、モデル化しながらそこに描かれる家族像の普遍性について考察する。

【館内研究員】 庄司博史、新免光比呂、南真木人
【館外研究員】 阿部奈南、禹鐘泰、小野芳彦、桜井由美子、朱捷、杉岡津岐子、杉岡信行、谷口節子、手塚恵子、濱野清志、八木祐子
研究会
2002年4月27日(土)13:00~(第3演習室)
江口一久、杉岡津岐子「今後の研究に関する討論」
2002年6月22日(土)13:00~(第3演習室)
武井秀夫「南米における昔話と家族」
2002年12月7日(土)14:00~(第4演習室)
「研究総括打ち合わせ」
2003年1月24日(金)12:00~ / 25日(土)14:00~ / 26日(日)13:00~(第3演習室)
小島瓔禮「日本昔話と家族」
2003年2月7日(金) / 8日(土) / 9日(日)13:30~(第4演習室)
安井亮「『昔話と子ども』について」
高橋美紀「『昔話と造形』について」
野坂悦子「『昔話と紙芝居』について」
2003年2月13日(木)~19日(水)13:30~(第3演習室)
伊藝弘子「『沖縄の昔話』について発表準備のため」
小島瓔禮「『昔話』の研究発表準備のため」
如月六日「『昔話と語り』について発表準備のため」
百田弥栄子「『中国少数民族と昔話』発表準備のため」
三山陵「『昔話と絵画』発表準備のため」
瀧本弘之「『昔話と版画』発表準備のため」

2001年度

本共同研究は、昔話に関わる家族、家族に関わる昔話を研究することによって、家族のあり方を研究することをめざす。昔話をその主人公からみると、(1)家族を主人公とするもの(2)動物を主人公とするもの(3)その他の主人公とするものに分類することができる。

(1)においては、いわば、直接的に一個人の誕生から、成人し、結婚そして、死にいたるまでのさまざまな問題があつかわれている。また、(2)(3)では、どちらかというと暗示的に、家族と家族の周辺の人間関係が語られる。昔話は長い間、家族のあり方のモデルを提供し、家族の成員の成長と家族間の葛藤のヒントをあたえてきた。このようなモデルが民族集団をこえるものか、もっとユニバーサルなものかについても、たいへん興味深い問題を提供する。本共同研究では、臨床心理、心理学などに関連領域も視野におさめ、以上のような問題を論じる。

【館内研究員】 庄司博史、新免光比呂、南真木人
【館外研究員】 阿部奈南、井上亮、禹鐘泰、小野芳彦、櫻井由美子、朱捷、杉岡津岐子、杉岡信行、谷口節子、手塚恵子、濱野清志、八木祐子
研究会
2001年6月2日
杉岡信行「ジャータカと家族」
江口一久「フランスにおける昔話と家族の研究」
2001年7月27日~28日
阿部奈南「『瘤取り爺』と家族」
濱野清志「家族神話としてのエディプスを再考する」
桜井由美子「継子と継母の話」
2001年9月8日
小野芳彦、杉岡津岐子「昔話にみる『おじいさんと娘』の関係のその計量分析の試み」
2001年10月27日
朱捷「中国の昔話と家族」
八木祐子「北部インドの昔話と家族」
手塚恵子「チュアン族の昔話と家族」
2001年12月7日~8日
江口一久「フルベ族の昔話と家族」
稲田浩二「日本昔話と家族」
谷口節子「三年寝太郎」
武井秀夫「アマゾンの昔話と家族」
2002年1月19日
新免光比呂「ルーマニアの昔話と家族」 杉岡信行「ジャータカと家族(2)」
2002年3月9日
小野芳彦、杉岡津岐子「昔話にみる『おじいさんと娘』の関係のその計量分析の試み(2)」
桜井由美子「フランスの昔話の中の母と娘」