国立民族学博物館(みんぱく)は、博物館をもった文化人類学・民族学の研究所です。

中央アジアにおける民族間対立の平和的解決手段としての「民族間対話」――理論と実践の融合を目指して(2002-2003)

科学研究費補助金による研究プロジェクト|特別研究員奨励費 代表者 松原正毅/DADABAEV, T.Y

研究プロジェクト一覧

目的・内容

2003年度活動報告

平成14年10月に採用され、「中央アジアにおける民族間対立の平和的解決手段としての「民族間対話」-理論と実践の融合を目指して-」テーマで研究行ってきた。 15年度の4月から3月にかけて、研究の成果を纏め、「ウズベキスタンの地域社会:マハラ-その社会的地位、役割、機能と政治的評価の再検討-」(日韓中央アジア研究シンポジウム(2003.4.11))、"Water Politics and Cooperation in Central Asia"(4th Annual Central and Eurasian Studies Society Conference, Harvard Univ.(2003.10.4))、"Post-Conflict Reconstruction, Development and Language Policy: Reporting Afghanistan", 6th Int'l Conf. on "Language and Development", British Council, (2003.10.15))、 「ウズベキスタンの地域社会―マハッラーから見た人権保護・確保」(日連携研究「スラブ・ユーラシア世界における国家とエスニシティ」、民族学博物館(2003.11.16))、「央アジアの民主化-その理解、解釈、実現における課題」(東京大学東洋文化研究所(2003.12.9))、"Post-Soviet Realities of Uzbekistani Society"(Asia Barometer Conference, Sanjo Conference Hall, University of Tokyo, (2004.1.20.))、「シルク・ロード:西から東へ」(ワールド・フェスタ、亀岡市交流会館、2004.2.15.)、"The Role of the Local Neighborhood Community - Mahalla - In Rebuilding Post-Soviet Central Asian Nations: The case of Multi-ethnic Mahalla 'Pobeda' in Uzbekistan", UNU Orientation Seminar, Tokyo, (2004.2.16.))、などを発表した。
15年度の研究の成果をまとめ、著書Towards Post-Soviet Central Asian Regional Integration: A Scheme for Transitional States(明石書店, 2月28日、240頁)、"Post-Soviet Realities of Uzbekistani Society" (IOC Discussion Paper No. 37, Institute of Oriental Culture, University of Tokyo, March., pp. 50.)"Water Politics and Cooperation: Trans-boundary Waters and Challenges of Cooperation in Central Asia", (Afriche e Orienti, Bolongne: AIEP, n. 3/4, pp. 161-172(イタリア語))、「アフガニスタンから世界にむけて」、(月刊みんぱく、12月5日、No. 12 , 頁13)などを公表した。
中央アジアにおける民族間対話の研究の正当性や重要性が認められ、"The Role of Inter-cultural Dialogue as an Integral Tenet of the United Nations Conflict Prevention and Resolution Strategy: A Central Asian Perspective", という論文が佐藤栄作賞最優秀賞(佐藤栄作記念国連大学協賛財団、東京、6月24日)を受賞した。
6月にアフガニスタン現地調査を実施し、カブル、マザルーイーシャリフ、サレプル、シェルベルガン、バルクフ、ビランゴル)(2003.6.17-28)などにおける民族間対話と現地の地域社会における対話の仕組みを研究した。

2002年度活動報告