国立民族学博物館(みんぱく)は、博物館をもった文化人類学・民族学の研究所です。

国立民族学博物館調査報告(Senri Ethnological Reports)

No.78 ポスト社会主義人類学の射程と役割

2008年12月26日刊行

高倉浩樹・佐々木史郎 編

バックナンバー

目次

序 ポスト社会主義人類学の射程と役割
 ……………… 高倉浩樹
第I編 制度としてのソビエト民族学
第1部 民族学理論の位相と歴史主義の可能性
ソビエト民族学の理論と西側人類学との対話
 ……………… 佐々木史郎
ロシア民族学に於けるエトノス理論の攻防――ソビエト科学誌の為に
 ……………… 渡邊日日
第2部 隣接分野との関係, 周辺諸国における影響
旧ソヴィエト考古学における民族起源論の系譜
 ……………… 加藤博文
原始的なもの――人間性の起源と共産制社会の探究
 ……………… 折茂克哉
スロヴァキアにおける文化人類学と社会主義――政治的イデオロギーの作用に関連して
 ……………… 神原ゆうこ
学術理論の思想史的分析から地域をよみとく――ポーランド史家トポルスキの歴史学方法論
 ……………… 仲津由希子
第II編 ポスト社会主義民族誌の可能性
第3部 エスニシティとナショナリズムにおける民族の想像
ロシア連邦におけるロシア人サブグループをめぐる昨今の状況――民族の境界と「権利」の諸相
 ……………… 伊賀上菜穂
英雄叙事詩マナスとネイション形成再考――北部クルグズ(キルギス)農村から見たネイション実践
 ……………… 吉田世津子
カラカルパクの知識人ダウカラエフについて
 ……………… 坂井弘紀
第4部 ロシア文化の伝統とメディア
現代ロシアにおける呪術ブームの生成――呪術研究と呪術実践の交差点から
 ……………… 藤原潤子
ソ連におけるロシアの民族器楽――楽器バラライカを事例として
 ……………… 柚木かおり
第5部 宗教復興と記憶の位相
2つの原理と7つの核――ソビエト時代を経たウズベキスタン・イスラームの構図と実態
 ……………… 菊田悠
ポスト・ソビエト時代における大規模な供養アスの展開――カザフスタン北部農村の事例から
 ……………… 藤本透子
社会主義と宗教の記憶――モンゴルにおける家庭内祭祀の持続と変容を中心に
 ……………… 滝澤克彦
第6部 市場化における生産と仕事をめぐる位相
持参財を飾る刺繍,販売する刺繍――ウズベキスタン・ショーフィルコーン地区のカシュタ制作を事例に
 ……………… 今堀恵美
モンゴル牧民社会における郊外化現象――ポスト「ポスト社会主義」的牧民の出現に関する試論
 ……………… 尾崎孝宏
ポスト社会主義下における牧畜生産の市場経済適応過程とその文化的位相――東シベリア・サハ人の牛馬飼養文化の変容
 ……………… 高倉浩樹
あとがき
 ……………… 佐々木史郎
英文要旨
 

No. 77 All No. 79