国立民族学博物館(みんぱく)は、博物館をもった文化人類学・民族学の研究所です。

国立民族学博物館研究報告 1984 9巻3号

目 次
嘉戎語の動作の様態を示す接辞
長野泰彦
483
古代インド祭式文献に記述された穀物料理
永ノ尾信悟
521
衣服標本属性論
―MCD標本シソーラス― l 固有属性
大丸 弘
533
民族誌映画の編集にかかわる試論
大森康宏
571
文字使用の目的
柴田紀男
593
ホメロスの詩と文字使用
小川正広
609
李朝の韻書と漢詩押韻の変革
―文字使用政策の一例として―
佐藤 進
631
彙 報
 
645
国立民族学博物館研究報告寄稿要項
 
648
国立民族学博物館研究報告執筆要領
 
649


BULLETIN OF THE NATIONAL MUSEUM OF ETHNOLOGY Vol. 9 No. 3 1984

NAGANO, Yasuhiko
A Historical Study of the rGyarong Adverbial Prefixes
483
EINOO, Shingo
Definition of Ancient Indian Food from Grain Based on Vedic Ritual Literature
521
DAIMARU, Hiroshi
On the Attributes of Clothing Specimens
533
OMORI, Yasuhiro
A Study in Visual Anthropology
-Editing from an Ethnological Perspective-
571
SHIBATA, Norio
The Functions of Writing
593
OGAWA, Masahiro
The Homeric Poems and the Usage of Writing
609
SATOH, Susumu
A Rhyming Dictionary and Change in the Way of Rhyming in Korean Chinese Poetry
631


 

嘉戎語の動作の様態を示す接辞
長野 泰彦*
A Historical Study of the rGyarong Adverbial Prefixes
Yasuhiko NAGANO
 
*国立民族学博物館第1研究部

0. はじめに
1. 記述
2. 比較
3. むすび

 

古代インド祭式文献に記述された穀物料理
永ノ尾 信悟*
Definition of Ancient Indian Food from Grain Based on Vedic Ritual Literature
Shingo EINOO
 
*国立民族学博物館第1研究部

 

衣服標本属性論
―MCD標本シソーラス―
l 固有属性
大丸 弘*
On the Attributes of Clothing Specimens
Hiroshi DAIMARU
*国立民族学博物館第5研究部

序論
衣服属性表の目的
衣服の概念
衣服名
方法
本論(予備属性表の検討)
結論
標本検索における衣服属性表の位置づけ
衣服属性表―固有属性A~F―

 

民族誌映画の編集にかかわる試論
大森 康宏*
A Study in Visual Anthropology
-Editing from an Ethnological Perspective-
Yasuhiro OMORI
*国立民族学博物館第3研究部

Ⅰ.はじめに
Ⅱ.編集の諸概念
1) 「モンタージュ」論の歴史
2) 民族誌映画の編集概念
Ⅲ.実例から見た編集の諸概念
1) 編集の手順
2) 「私の人生ジプシー・マヌーシュ」
3) 「追走狩猟」
Ⅳ.おわりに

 

文字使用の目的
柴田 紀男*
The Functions of Writing
Norio SHIBATA
*天理大学,国立民族学博物館共同研究員

0. はじめに
1. 文字使用の本性と特性
2. 文字使用の機能
2.1. 文字使用の中心的機能
2.1.1. 記憶機能
2.1.2. 遠隔媒介機能
2.1.3. 中心的文字使用の諸変体
2.2. 文字使用の周辺的機能
2.2.1. 識別機能
2.2.2. 序列機能
2.2.3. 表出機能
2.2.4. 秘儀機能
2.3. 文字使用の意識―20世紀初頭の西スマトラの場合―
3. 文字使用の典型と事例
3.1. メモ
3.2. 手紙
3.3. 通告
3.4. 文学作品
3.5. 書道
3.6. 護符

 

ホメロスの詩と文字使用
小川 正広*
The Homeric Poems and the Usage of Writing
Masahiro OGAWA
 
*大阪外国語大学,国立民族学博物館共同研究員

1. 口承詩としてのホメロスの詩と文字使用
1) 口述筆記説
2) 作者自筆説
3) 口承説
4) 問題点
2. 文献としてのホメロスの詩の起源
1) アレクサンドリア時代の原点批判
2) パナテナイア祭のテクスト
3) 「ペイシストラトスの編集」
4) ホメリダイとテクスト
3. 結び

 

李朝の韻書と漢詩押韻の変革
―文字使用政策の一例として―
佐藤 進*
A Rhyming Dictionary and Change in the Way of Rhyming in Korean Chinese Poetry
Susumu SATOH
*富山大学,国立民族学博物館共同研究員

0. はじめに
1. 文体反正
2. 科詩の格式
3. 『奎章全韻』
4. 入声押韻
5. 『正始文程』