国立民族学博物館(みんぱく)は、博物館をもった文化人類学・民族学の研究所です。

国立民族学博物館研究報告 1990 15巻1号

目 次
インドネシアにおける手織機の類型論的研究
―(1)形式と分布―
吉本 忍    
1
死と蘇生
―ケニアのテリック人とティリキ人の死の文化の変遷―
小馬 徹
115
中米諸語の序数詞
八杉佳穂
205
ヒマラヤ諸語の分布と分類(上)
西 義郎
265
彙 報
 
339
国立民族学博物館研究報告寄稿要項
 
346
国立民族学博物館研究報告執筆要領
 
347


BULLETIN OF THE NATIONAL MUSEUM OF ETHNOLOGY Vol. 15 No. 1 1990

YOSHIMOTO, Shinobu
Typological Studies of Indonesian Handlooms: (1) Types and Distribution
1
KOMMA, Toru
Death and Resurrection: Changing Cultural Notions of Death among the Terik and the Tiriki of Southwestern Kenya
115
YASUGI, Yoshiho
Ordinal Numerals in Middle American Indian Languages
205
NISHI, Yoshio
The Distribution and Classification of Himalayan Languages (Part l)
265


 

インドネシアにおける手織機の類型論的研究
―(1)型式と分布―
吉本 忍*
Typological Studies of Indonesian Handlooms: (1) Types and Distribution
Shinobu YOSHIMOTO
 
* 国立民族学博物館第2研究部

Ⅰ.序
1.問題の所在
2.目的と方法
Ⅱ.手織機の型式と構造
1.無綜絖機の型式と構造
2.単式輪状綜絖機の型式と構造
3.複合単式番目綜絖機の型式と構造
4.単式開孔板綜絖機の型式と構造
5.回転板綜絖機の型式と構造
Ⅲ.手織機の分布
1.無綜絖機の使用民族と分布
2.単式輪状綜絖機の使用民族と分布
3.複合単式番目綜絖機の使用民族と分布
4.単式開孔板綜絖機の使用民族と分布
5.回転板綜絖機の使用民族と分布
Ⅳ.むすびにかえて
1.汎用機と細幅織物専用機
2.手織機の構造・機能論的な傾向
3.手織機の分布論的な傾向

 

死と蘇生
―ケニアのテリック人とティリキ人の死の文化の変遷―
小馬 徹*
Death and Resurrection:
Changing Cultural Notions of Death among the Terik and the Tiriki of Southwestern Kenya
Toru KOMMA
 
 
*大分大学,国立民族学博物館共同研究員

1.死の概念と死の人類学をめぐって
1-1.問題の所在
1-2.死の人類学の射程と方法
1-3.本論文の方法
1-4.本論文の目的と対象
1-5.死の文化と自己
2.テリック社会の死の文化と蘇り
2-1.テリック=ティリキ社会の現代史
2-2.テリック社会と頻発する蘇生現象
2-3.テリックの伝統的な死の概念
2-4.テリック人の最初の蘇生者-ロビ・キプルート
2-5.キプシギスとの予備的な比較
2-6.テリックの二番目の蘇生者
2-7.テリックの伝統的な死の文化と現代生活の矛盾
3.ティリキ人の死の文化と蘇り
3-1.死と葬送諸儀礼
3-2.キリスト教がもたらした変化
3-3.ティリキ人の最初の蘇生者
3-4.ティリキ人の第二の蘇生者
3-5.ティリキ人のマラゴリ人親族の蘇生
3-6.ムチェラの蘇生
4.死の文化の最近の状況と変化の方向
4-1.テリックの死霊記念祭
4-2.テリックの死の文化の最新の変化
4-3.キプシギスとの比較
結びにかえて

 

中米諸語の序数詞
八杉 佳穂*
Ordinal Numerals in Middle American Indian Languages
Yoshiho YASUGI
 
* 国立民族学博物館第4研究部

Ⅰ.はじめに
Ⅱ.資料と分析
Ⅲ.考察
Ⅳ.おわりに


ヒマラヤ諸語の分布と分類(上)
西 義郎*
The Distribution and Classification of Himalayan Languages (Part l)
Yoshio NISHI
 
*神戸市立外国語大学,国立民族学博物館研究協力者

0. 本稿の目的
1. ヒマラヤ諸語の範囲
2. ヒマラヤ諸語の分布
2.1. 概説
2.2. 詳説
2.2.1. インド北西部
2.2.1.1. ヒマチャル・プラデシュ州
2.2.1.1. ウッタル・プラデシュ州
2.2.2. ネパール
2.2.2.1. 西ネパールとカトマンズ盆地
2.2.2.2. 東ネパール
2.2.3. インド東北部
2.2.3.1. シッキム州と西ベンガル州
3. ヒマラヤ諸語研究の現状と資料
3.1. 1960年代前半までの概観
3.2. 1960年代後半以降の研究概観
3.3. 1960年代後半以降のヒマラヤ諸語の資料