国立民族学博物館(みんぱく)は、博物館をもった文化人類学・民族学の研究所です。

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2007年10月12日(金)
国立民族学博物館公開講演会「国際化時代の食文化」

チラシダウンロード[PDF:1.54MB]

→当日の様子を掲載しました

  • 主 催:国立民族学博物館・日本経済新聞社
  • 日 時:2007年10月12日(金) 18:00~20:10(開場17:00)
  • 場 所:日経ホール(日本経済新聞社ホール)
        東京都千代田区大手町1-9-5
        日本経済新聞社ビル内
  • 定 員:600名
  • 参加費:無料
 

それぞれの風土に根ざすと考えられている食文化。いっぽうで「食」は、土地になかった要素をとりいれて、つねに変化していきます。食をとおして異文化に接する機会がふえたいま、食は、理解されたり誤解されたりしながら多様化していきます。「食のグローバル化」をとおして、食とは何か、文化とは何かを考えましょう

プログラム

17:00~18:00 受付
18:00~18:05 (5分) 開会 日本経済新聞社大阪本社編集局長 芹川洋一
18:05~18:10 (5分) 挨拶 国立民族学博物館長 松園万亀雄
18:10~18:40 (30分) 講演1 石毛直道「世界に広がる日本食」
18:40~19:00 (20分) 講演2 朝倉敏夫「焼肉からYAKINIKUへ」
19:00~19:20 (20分) 講演3 小長谷有紀「間違いだらけ?のモンゴル料理」
19:20~19:30 (10分) 休憩
19:30~20:10 (40分) 鼎談 石毛直道×朝倉敏夫×小長谷有紀 「食卓で築く国際理解」

司会 飯田卓(国立民族学博物館 研究戦略センター 助教)


● 講演1「世界に広がる日本食」 石毛直道(国立民族学博物館 名誉教授)

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世界各地の都市で、日本料理店が大流行している。なぜ、日本食ブームがおきたのか? 食べ物の背後には日本文化がある。舌から理解する国際交流について考えてみよう。

<講師紹介>
1937年生まれ。1974年から国立民族学博物館に勤務。同館前館長、現在同館名誉教授、農学博士。学生時代から世界各地で探検、民族学調査に従事。食いしん坊の飲み助で、日本における食文化研究の開拓者。単著に『麺の文化史』(2006年、講談社)、『食卓文明論 チャブ台はどこへ消えた』(2005年、中央公論新社)などがある。

 
● 講演2「焼肉からYAKINIKUへ」 朝倉敏夫(民族文化研究部 教授)

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子どもたちが大好きな焼肉は、韓国料理なのか日本料理なのか?「無煙ロースター」や「焼肉のタレ」の開発など、日本社会で進化してきた焼肉、それはいまや、Karaoke、TeriyakiとともにYakinikuとなって世界に進出している。焼肉を素材に「食のグローバル化」について民族学的に料理してみよう。

<講師紹介>
韓国社会に暮らす人々の文化について、家族、食の視点から調査研究してきた。近年はアメリカ合衆国、中国、ロシア・サハリンなどにおける海外コリアンの生活に関する研究に取り組んでいる。著書に『日本の焼肉 韓国の刺身』(1994年、農文協)、『世界の食文化(1)韓国』(2005年、農文協)などがある。

 
● 講演3「間違いだらけ?のモンゴル料理」 小長谷有紀(研究戦略センター 教授)

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羊肉はモンゴル人にとって重要な食材である。ただし、世界各地でモンゴル料理として知られている食べ方は、実はモンゴルではあまり見られない。食文化は誤解されながら広がっている。私たちの食卓はそもそも理解と誤解の交差するグローバルな存在なのである。

<講師紹介>
人と動物の関係について技術から儀礼まで幅広く、モンゴルや中央アジアの遊牧民を対象に研究。近年では環境保全や経済格差の是正を目的としてNGO活動にも携っている。 単著に『モンゴル草原の生活世界』(1996年、朝日新聞社)、編著に『世界の食文化(3)モンゴル』(2005年、農文協)などがある。


当日の様子

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