研究会・シンポジウム・学会などのお知らせ
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2009年2月27日(金)
《機関研究成果公開》国際ワークショップ「ウェルビーイングの思想と市民の協働―カナダとデンマークにおけるオルタナティヴ・ケア―」 -
社会福祉国家として知られるカナダとデンマークの高齢者集合住居や大学・民衆学校におけるオルタナティヴな実践から、 福祉の基盤となるウェルビーイング(良い生活・心地よさ)観と市民の協働をテーマに議論します。
- 日時:2009年2月27日(金) 13:30~17:00(開場13:00)
- 場所:国立民族学博物館 第3セミナー室(本館正面より入り、階段を上がって2階)
- (本館正面より入り、階段を上がって2階) 定員:先着50名
- 申し込み:不要
- 参加費:無料
- 言語:英語
- 主催:国立民族学博物館
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お問い合わせ:国立民族学博物館 国際ワークショップ事務局 研究協力課国際協力係
〒565-8511 吹田市千里万博公園10-1
E-mail:life@idc.minpaku.ac.jp
TEL:06-6878-8235
先端人類科学研究部 鈴木七美研究室
E-mail:suzunana-ken@idc.minpaku.ac.jp
Tel: 06-6878-8290
http://www.minpaku.ac.jp/research/activity/project/corp/index
プログラム
13:30 開会 鈴木七美(国立民族学博物館教授) 13:35 挨拶 松園万亀雄(国立民族学博物館館長) 13:40 趣旨説明 鈴木七美 〈第1セッション〉 進行:鈴木七美 13:50 "Peer Design and Peer Learning":Life-long Education Program at McGill Institute for Learning in Retirement(MILR)
「ケベック州モントリオール市におけるマギル大学の高齢者学習グループの展開」Fumiko Ikawa-Smith/井川スミス史子(マギル大学人類学部名誉教授)
14:20 Momiji Outreach Programs for a Long-term Care Home in a Multicultural Society of Canada
「多文化都市トロントの日系高齢者集合住居の開放的展開とアウトリーチ」Kiyoshi Dembo/傳法清(モミジヘルスケア協会 アウトリーチコーディネーター)
14:50 Continuum Care and Cultural Awareness in Yee Hong Centre for Geriatric Care
「中国系高齢者総合施設イーホンセンターにおける協働的ケア」Tilda Hui(Yee Hong Center for Geriatric Care Executive Director)
15:20 "Schools without Examinations":Folkehoejskole as the Foundation of Denmark's Status as a Social-welfare Country
「試験のない学校(国民高等学校)が担う社会福祉国家デンマーク」Tadao Chiba/千葉忠夫(バンクミケルセン財団理事長・日欧文化学院院長)
15:50 休憩 〈第2セッション〉 司会:鈴木七美 16:00~17:00 総合討論
コメンテーター:佐野(藤田)眞理子(広島大学大学院教授)
パネリストプロフィール
井川スミス史子(マギル大学人類学部名誉教授)
津田塾大学卒業。ハーヴァード大学にてPh.D.取得。1960年よりカナダ在住。専門は日本の旧石器文化研究。トロント大学を経てマギル大学にて文化人類学部長、東アジア研究センター長、準副学長を歴任。カナダ日本学会長、東南アジア考古学会長を務め、2005年日本政府より「瑞宝小綬章」受章。近年の論文に、"Gender in Japanese Prehistory", "Humans along the Pacific Margin of Northeast Asia before the Last Glacial Maximum"など。傳法清(モミジ・ヘルスケア協会 アウトリーチコーディネーター)
日系カナダ人一世(1991年移住)。ジャパニーズ・ソーシャルサービス理事。スピーチ・ランゲージ・パソロジスト。日本では重度重複障害者のコミュニケーションや食事指導、発達障害児童の学習援助に関する地域プロジェクトに取り組む。トロントでは現在、イーホンを含む四施設を中心に、地域の日系シニアのアウトリーチプログラムに取り組んでいる。Tilda Hui(Yee Hong Center for Geriatric Care Executive Director)
イーホン高齢者総合施設-スカボローフィンチの施設長。トロント大学で看護学、英国で助産学を学び、正看護士に。施設長や人事管理の資格も取得。集中治療室等での勤務経験、地域ケアアクセスセンターのケースマネジャーを経て、高齢者ケアの現場で活躍中。州政府のケアレベル分類にも参画し、長期施設とケアの現状を把握する機会も得てきた。千葉忠夫(バンクミケルセン財団理事長・日欧文化学院院長)
1967年デンマークに渡り、大学でソルジャーインストラクターの資格を取得し、1983年Bogense生活学園設立。1991年Bank-Mikkelsen記念財団設立、理事長。1997年Dansk Japansk FolkehØjskole(日欧文化交流学院)設立 、院長。[コメンテーター]
佐野(藤田)眞理子(広島大学大学院教授・広島大学アクセシビリティセンター長)
高齢者の暮らし、大学教育におけるアクセシビリティーなど、ウェルビーイングと共存の研究・実践を続けている。著書に『アメリカ人の老後と生きがい形成』、『自立した老後』、『高等教育のユニバーサルデザイン化』など。[司会]
鈴木七美(国立民族学博物館先端人類科学研究部教授)
オルタナティヴ教育、代替医療運動、ユートピア・コミュニティなど、ライフデザインの思想と実践を追っている。著書に『出産の歴史人類学』、『癒しの歴史人類学』、論文に「柿の葉を摘む暮らし―ノーマライゼーションを超えて」「デンマークの福祉における余暇の思想」など。