国立民族学博物館(みんぱく)は、博物館をもった文化人類学・民族学の研究所です。

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2007年9月29日(土)
公開フォーラム「蠣崎波響と『夷酋列像』の世界」

国立民族学博物館蔵『夷酋列像』より「ツキノエ」
  • 日時:2007年9月29日(土) 13:00~17:00
  • 場所:松前町町民総合センター 松前町字神明30
       Tel :0139-42-3060
  • 主催:国立民族学博物館共同研究会・人間文化研究機構連携研究・松前町教育委員会
  • 後援:北海道ウタリ協会
  • 入場:無料
  • 参加申し込み:松前町教育委員会/ Tel 0139-42-3060/ Fax 0139-42-2211/ 9月28日まで
  • 備考:研究フォーラムの開催にあわせ、9月29日(土)から10月1日(月)まで、国立民族学博物館所蔵の『夷酋列像』が松前城資料館で展示されます。29日のフォーラム当日には、松前城資料館の開館時間を18時まで延長します。
 

趣旨

蠣崎波響の『夷酋列像』は、1789年にアイヌが蜂起したクナシリ・メナシの戦いの際に松前藩に助力したアイヌの有力者12人を描いた人物画です。波響の自筆画は函館市中央図書館に2画面、フランスのブザンソン市美術館に11画面が所蔵されています。このほか、平戸市の松浦史料博物館などに写本が残されています。このたび松前城資料館に展示される国立民族学博物館の所蔵する写本は、松平定信自筆の詞書きが記されており、史料価値の高いもので、館外では初公開です。

今回の研究フォーラムでは、『夷酋列像』をめぐる最新の研究成果を、松前町の皆さまにご紹介いたします。

 

プログラム

あいさつ 松前町長 前田一男

開催趣旨 (1) 大塚和義(大阪学院大学)国立民族学博物館共同研究会の立場から

開催趣旨 (2) 佐々木史郎(国立民族学博物館)人間文化機構連携研究の立場から

〔報告〕
  井上研一郎(宮城学院女子大学)『夷酋列像』と蠣崎波響―美術史的評価のあゆみ
  朝賀浩(大阪市立美術館)『夷酋列像』にみる表現技法―ブザンソン本を中心に
  大塚和義(大阪学院大学)『夷酋列像』に描かれた人物配列とその意味
  <休憩>
  川村則子(布アート作家)アイヌの立場から『夷酋列像』を読む
  藤田覚(東京大学)クナシリ・メナシ事件を契機とした幕府の蝦夷地政策
  中村和之(函館工業高等専門学校)『夷酋列像』の時代の北東アジア
  永田富智(元松前町史編集長)蠣崎波響研究からのコメント

〔報告〕
  司会 佐々木史郎   報告者全員