研究会・シンポジウム・学会などのお知らせ
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2005年3月4日(金)
~3月6日(日)
シンポジウム「昔話と現代」 -
- 日時:2005年3月4日(金)~6日(日)
- 場所:国立民族学博物館 第一会議室(4日、5日)、講堂(6日)
全日一般公開としておりますので、どなたでもご参加いただけます。
日程・プログラム
3月4日(金) 第一会議室
14:00~15:00 問題提起 「いまなぜ昔話か」 江口一久
現代は複雑で、昔話とは無関係の時代とかんがえている人がたくさんいる。事実、昔話が隆盛をきわめた過去とはちがって、家族の規模も、社会のあり方も、変化してきてはいる。それにもかかわらず、おおくの出版物や、映画、テレビなどに昔話を題材としたものがかずおおく登場する。それは、昔話のあつかってきたテーマに今日性があるだけでなく、直接昔話の効用がわかっていなくても、無意識のうちに古来の伝統に回帰しているのではないだろうか。わたしは、語られる場にいたこと、また、語ってきた経験から、昔話の語り手にも、語られる側にも、語りにセラピーとしての効用があるのではないかとおもっている。昔話のなかにあるメッセージをよくみると、そのなかに生きる力をみいだせるのではないだろうか。現代におこっているさまざまな家族間の諸問題も、昔話の消失とともにおこっている気がする。ここで「昔話と現代」となうって、シンポジウムをやる必要性を痛感している。このようなことを提起する。15:30~17:30 討論 「昔話のメッセージ」 小島瓔禮・日野舜也・原田信之
昔話にはそれぞれ内在するメッセージがある。そのメッセージは深いところにあるので、なかなか解読できない。このセッションでは、各専門家による昔話の解読結果をほうこくしてもらい、その内容と現代とのかかわりを論じてもらう。3月5日(土) 第一会議室
10:00~12:00 討論 「昔話の語り手と聞き手」 如月六日・手塚恵子・八木祐子
昔話は語られる芸術である。当然のことながら昔話には、語り手と聞き手がある。昔話の語り手はかたることで、自分のうったえたいことを相手につたえる。聞き手は、ききたいことをきき満足する。このやりとりが大変重要である。語り手と聞き手の立場にたって、この問題を論じる。14:00~16:00 討論 「セラピーとしての昔話」 阿部奈南・加藤清・櫻井由美子・杉岡津岐子・谷口節子・仁木一栄・濱野清志
昔話をかたることも、きくことも、双方にとって、どのような効果をもっているのかセラピーという効果からこの問題をみつめていきたい。とくに臨床心理家の協力をえて、さまざまな面からこれを論じていきたい。3月6日(日) 講堂
14:00~16:00 総合討論 「昔話と現代」 阿部奈南・大沢秀行・加藤清・朱捷・杉岡津岐子・杉岡信行・日野舜也・村瀬智
上記の諸問題を総合的な観点から総合討論をおこなっていく。ゆるされるかぎりフロアーとのやりとりをしていきたい。16:30~17:00 「音楽演奏と語り」 ジョーセフ・ンコシ、河辺知美、江口一久他
昔話と音楽とは、古来密接な関係がある。シンポジウム参加者に、音楽演奏をきいてもらうと同時に、音楽伴奏による語りを披露したい。参加者一覧
館内
- 江口一久(民族文化研究部・教授)
- 庄司博史(民族社会研究部・教授)
館外
- 小島瓔禮(琉球大学・名誉教授)
- 如月六日(昔話研究家)
- 日野舜也(東京外国語大学・名誉教授)
- 小野芳彦(北海道大学・教授)
- 加藤清(隈病院・顧問医師)
- 原田信行(新見公立短期大学・助教授)
- 八木祐子(宮城学院女子大学・教授)
- 仁木一栄(順正短期大学・講師)
- 阿部奈南(関西外国語大学短期大学部・助教授)
- 櫻井由美子(大阪教育大学教育学部・非常勤講師)
- 朱捷(同志社女子大学教授)
- 杉岡津岐子(梅花女子大学・教授)
- 杉岡信行(近畿大学・非常勤講師)
- 谷口節子(神戸学院大学・学生相談室相談員)
- 手塚恵子(京都学園大学・助教授)
- 濱野清志(京都文教大学・教授)
- 村瀬智(大手前大学・教授)
- 大沢秀行(京都大学霊長類研究所・助教授)
問い合わせ先
大阪府吹田市千里万博公園10-1
国立民族学博物館 研究協力課国際協力係
Tel:06-6876-2151(代表)