国立民族学博物館(みんぱく)は、博物館をもった文化人類学・民族学の研究所です。

スタッフの紹介

押川文子
押川文子OSHIKAWA Fumiko
地域研究企画交流センター・センター長
専門分野
  • インド近代社会史
各個研究
個人ホームページ

経歴

学歴
  • J.ネルー大学(インド)M.A.(歴史学)修了(1976)
  • お茶の水女子大学修士課程(歴史学)修了(1977)
職歴
  • アジア経済研究所職員(1977)
  • 国立民族学博物館地域研究企画交流センター助教授(1995)
  • 国立民族学博物館地域研究企画交流センター教授(1999)
  • 国立民族学博物館地域研究企画交流センター長(2002)
  • 京都大学地域研究統合情報センター教授(2006)

学位

  • 歴史学M.A.(J.ネルー大学(インド)1976)
  • 文学修士(お茶の水女子大学 1977)

専門分野

インド近代社会史

研究のキーワード

南アジア、インド、社会史、社会論

現在の研究課題

対象とする南アジア地域においても、とくに1990年代以降、「グローバリゼーション」が急速に進展し、社会の変化のスピードも速くなっています。階層やジェンダーの問題に注目しつつ、「南アジア」の視点からグローバル化する世界をみていきたいと考えています。

ここ数年ジェンダーに関する研究会を行ってきましたが、今年度から地域研究企画交流センターの共同研究として「インドのミドル・クラス:その歴史的性格と現在」を立ち上げました。この研究会では、植民地期から現在までの比較的長い時期を対象として、インドにおける「ミドル・クラス」の変化の過程を実証的に考察し、その歴史的な性格と現在の位置づけについて理解を深めていきたいと考えています。

インドでは近年、消費志向性の強い新しいタイプの「ミドル・クラス」の本格的な登場が話題になっていますが、その社会的な性格や階層間移動に与える影響などについての実証的な研究は少ないのが現状です。この研究会では、従来研究の少なかった地方レベルのミドル・クラスのあり方も含めて、インドおよび南アジアの「ミドル・クラス」についての全体像を描くことを目的としています。

所属学会

日本南アジア学会

主要業績

2000
H.Kotani, T.Fujii and F. Oshikawa eds., Fussing Modernity: Appropriation of History and Political Mobilization in South Asia, Japan Center of Area Studies, National Museum of Ethnology
2000
「インド英字女性雑誌を読む ─ 90年代都市ミドル・クラスの女性言説」『地域研究論集』3(2)、63-93、平凡社
1998
「『学校』と階層形成:デリーを事例に」(古賀正則・中村平治・内藤雅雄編『現代インドの展望』岩波書店)
1995
『フィールドからの報告』(叢書 カースト制度と被差別民 第5巻)明石書店
1990
『インドの社会経済発展とカースト』(研究叢書391)アジア経済研究所

業績

編著書
2000
Hase, Y., H. Miyake and F. Oshikawa(eds.), Population Movement in the Modern World V South Asian Migration in Comparative Perspective: Movement, Settlement and diaspora (JCAS Symposium Series 13). The Japan Center for Area Studies, National Museum of Ethnology.
2000
H.Kotani, T.Fujii and F. Oshikawa eds., Fussing Modernity: Appropriation of History and Political Mobilization in South Asia, Japan Center of Area Studies, National Museum of Ethnology
1999
F. Oshikawa ed.,South Asia under the Economic Reform ( JCAS Symposium Series, No.6) , Japan Center of Area Studies, National Museum of Ethnology
1997
『南アジアの社会変容と女性』(研究叢書470)アジア経済研究所
1995
『フィールドからの報告』(叢書 カースト制度と被差別民 第5巻)明石書店
1994
『南アジアの女性研究:研究動向と木曽文献解題』アジア経済研究所
1992
『インド農村の社会政治変容と開発』(研究叢書418)アジア経済研究所
1990
『インドの社会経済発展とカースト』(研究叢書391)アジア経済研究所
論文
2000
「インド英字女性雑誌を読む ─ 90年代都市ミドル・クラスの女性言説」『地域研究論集』3(2)、63-93、平凡社
1998
「『学校』と階層形成:デリーを事例に」(古賀正則・中村平治・内藤雅雄編『現代インドの展望』岩波書店)
1997
「ナショナリズムと女性:両大戦間期のインド」(『アジア女性史』明石書店)
1997
「インドにおける『中間層の形成』現象と女性」(押川文子編『南アジアの社会変容と女性』アジア経済研究所)
1995
「独立後の『不可触民』:何がどこまで変わったか」(押川文子編『フィールドからの報告』 (叢書 カースト制度と被差別民 第5巻年)
1994
「反留保アジテーションとインド社会:1990年の事例を中心に」(『アジア経済』第35巻第4号)
1994
「原皮流通の変化と『皮革カースト』(柳沢悠編『暮らしと経済』(叢書カースト制度と被差別民 第4巻) 明石書店) 後に小谷汪之編『』に所収
1994
「インド政治とカースト:『後進諸階級』を中心に」(中兼和津次編『近代化と構造変動』 (講座現代アジア第2巻) 東京大学出版会)
1992
「『家族』の変化と人口」:その1960年以降の地域的傾向を手がかりに」(押川文子編『インド農村の社会経済変容と開発』アジア経済研究所 1992年)
1990
「社会変化と留保制度:カルナータカ州とグジャラート州を事例に」(押川文子編『インドの社会経済発展とカースト』 アジア経済研究所)
1989
「インド社会像におけるカースト」(『アジア経済』第30巻第3号)
1985
「出稼ぎ型労働移動と村の変化」(『アジア経済』第26巻第1号)
1985
「インド:分断された女子労働市場」(森健・水野順子編『開発政策と女子労働』(経済協力シリーズ120) アジア経済研究所)
1981
「独立後のインドの指定カースト・指定部族政策の展開」(『アジア経済』第22巻第1号)

代表者を務めた研究・プロジェクト

関連ページ