人類学的知識の使われ方・使い方 ─ 医療・開発・教育
2004年度
めまぐるしく変化する今日の状況にあって、学術研究の社会的意義はあらためて問われており、民族学・文化人類学もその例外ではない。本研究会は、こうした現状への認識にたって、1.社会の実践的立場に立つ人々からの報告やそれを受けての議論を通して、社会が人類学の分野にどのような関心や要請を持つかを知り、2.社会のなかの人類学のあり方を考察し、その学際的領域への展開を探ることを目的とする。より具体的には、医療、教育、開発を個々の研究会のテーマとして、そうした課題に対し、人類学者の個別のフィールドワーク及びそれにもとづく民族誌的知識がどのように関わるのか検証するとともに、人類学的知識がこれらの課題にどのような問題提起ができるかを明らかにしていく。そして、以上のような具体的事例の検討をふまえ、人類学と社会のインターフェイスに関わる領域での理論的展開をはかる。
【館内研究員】 | 小長谷有紀、佐々木史郎、杉本良男、関雄二、棚橋訓(客員)、出口正之、信田敏宏、南真木人、森明子 |
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【館外研究員】 | 阿部年晴、綾部真雄、池田光穂、加藤泰建、清水展、白川千尋、須藤健一、多和田裕司、中谷文美、波平恵美子、山下晋司、結城史隆、渡辺公三 |
研究会
- 2004年10月28~30日10:00~(大演習室)
- 「現代世界における人類学的知識の社会的活用」
研究成果
国際シンポジウム「現代世界における人類学的知識の社会的活用」を開催(2004年10月28-30日)した。5分科会と総合討論を持ち、「メディアと子供」の分科会では、現代の3つの社会において、メディアが子供のアイデンティティとどう関わるかについて議論された。「民族誌映画の活用」の分科会においては、思いを伝える情報としての映像の価値が述べられ、「男性と女性」の分科会では、性差を最大限に生かす社会と最小化する社会の違いが議論された。「文化と政策」の分科会及び「開発と文化」の分科会では、それぞれ文化政策および社会発展や開発について、文化人類学者が関わる可能性とその問題点が討議された。以上の議論をふまえて、時代のありようと学問との関わりの認識の重要性が語られ、かつてマーガレット・ミードが「人類に将来があるとすると文化人類学の重要性がます」といった意味をあらためて共通の認識とした。公開シンポジウムでは、以上のような議論を広く一般市民に向け投げかけた。
共同研究会に関連した公表実績
『文化人類学入門 古典と現代をつなぐ20のモデル』(山下晋司編 弘文堂 2005年)
国際シンポジウム「現代世界における人類学的知識の社会的活用」(2004年10月28-30日)
2003年度
めまぐるしく変化する今日の状況にあって、学術研究の社会的意義はあらためて問われており、民族学・文化人類学もその例外ではない。本研究会は、こうした現状への認識にたって、1.社会の実践的立場に立つ人々からの報告やそれを受けての議論を通して、社会が人類学の分野にどのような関心や要請を持つかを知り、2.社会のなかの人類学のあり方を考察し、その学際的領域への展開を探ることを目的とする。より具体的には、医療、教育、開発を個々の研究会のテーマとして、そうした課題に対し、人類学者の個別のフィールドワーク及びそれにもとづく民族誌的知識がどのように関わるのか検証するとともに、人類学的知識がこれらの課題にどのような問題提起ができるかを明らかにしていく。そして、以上のような具体的事例の検討をふまえ、人類学と社会のインターフェイスに関わる領域での理論的展開をはかる。
【館内研究員】 | 岸上伸啓、小長谷有紀、佐々木史郎、杉本良男、関雄二、出口正之、信田敏宏、林勲男、南真木人、森明子 |
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【館外研究員】 | 阿部年晴、綾部真雄、池田光穂、加藤泰建、清水展、白川千尋、須藤健一、棚橋訓(客員)、多和田裕司(客員)、中谷文美、波平恵美子、山下晋司、結城史隆、渡辺公三 |
研究会
- 2003年6月21日(土)13:00~(第4セミナー室)
- 田村克己「昨年度の総括」
- 全員「今年度の研究計画」
- 2003年8月30日(土)13:30~(第6セミナー室)
- 梶原景昭「学部構築と人類学の役割」
- 阿部年晴「コメント」
- 2003年11月8日(土)13:30~(第4セミナー室)
- アラム・バクティアル「インドネシアにおける民主化と人類学的知識の使い方」
- 2003年12月23日(火)13:30~(第4セミナー室)
- 平田光司、川島昭夫、土屋貴志、永山國昭、青木克己「自然科学と人文社会科学とを総合した先導的研究の開発について」問題提起
- 2004年1月17日(土)13:00~(第4セミナー室)
- 岸上伸啓・宇田川妙子ほか個別報告「英米仏日の代表的な人類学雑誌の研究動向に関する報告と検討」
- 関口由彦「コメント」
- 2004年1月31日(土)13:30~ / 2月1日(日)10:00~(第4セミナー室)
- 野村一夫・川村清志「人類学教育のプレゼンテーションの可能性」
- 2004年3月5日(金)14:00~(第3演習室)
- 山下晋司「日本における応用人類学の可能性」
- 2004年3月9日(火)10:30~(第3演習室)
- 「来年度の成果とりまとめについて」
2002年度
めまぐるしく変化する今日の状況にあって、学術研究の社会的意義はあらためて問われており、民族学・文化人類学もその例外ではない。本研究会は、こうした現状への認識にたって、1.社会の実践的立場に立つ人々からの報告やそれを受けての議論を通して、社会が人類学の分野にどのような関心や要請を持つかを知り、2.社会のなかの人類学のあり方を考察し、その学際的領域への展開を探ることを目的とする。より具体的には、医療、教育、開発を個々の研究会のテーマとして、そうした課題に対し、人類学者の個別のフィールドワーク及びそれにもとづく民族誌的知識がどのように関わるのか検証するとともに、人類学的知識がこれらの課題にどのような問題提起ができるかを明らかにしていく。そして、以上のような具体的事例の検討をふまえ、人類学と社会のインターフェイスに関わる領域での理論的展開をはかる。
【館内研究員】 | 岸上伸啓、小長谷有紀、佐々木史郎、杉本良男、関雄二、林勲男、南真木人、森明子、棚橋訓(客員) |
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【館外研究員】 | 綾部真雄、池田光穂、加藤泰建、佐藤仁、清水展、白川千尋、須藤健一、中谷文美、波平恵美子、山下晋司、結城史隆、渡辺公三 |
研究会
- 2002年5月18日(土)13:30~(第6セミナー室)
- 結城史隆「新興弱小大学の夢・野望・試行・前進・亀裂・陰謀・挫折・崩壊…」
- 全員「今後の研究計画について」
- 2002年11月2日(土)13:30~(第7セミナー室)
- 中村安秀「国際協力の現場からみた人類学への期待」
- 2002年12月21日(土)13:30~(第4セミナー室)
- 渡辺正幸「自らの死の順番を待つ人の行列をどう縮めるか?」
- 2003年2月8日(土)13:30~(第4セミナー室)
- 後藤邦夫「科学技術社会論(STS)研究における人類学的手法の展開」
- 2003年3月4日(火)13:30~(第4演習室)
- 伊藤亜人・田村克己「民族学研究の可能性」
- 2003年3月28日(金)14:00~(第6セミナー室)
- 渡辺公三、吉岡政徳、橋本和也「大学教育の中の人類学」
- 田村克己「総括」