館外での出版物
出版物情報
- 出版社:フィルムアート社 出版社ホームページはこちら
- 定価:2,400円(税抜)
- ISBN:978-4-8459-1911-6
- 判型:四六判
- 頁数:312頁
- 共同研究 「現代「手芸」文化に関する研究」成果
主題・内容
なぜ人はものをつくるのか──
文化人類学、ジェンダー研究、美術・工芸史、ファッション研究…さまざまな視点から、いちばん身近なものづくり=「手芸」の輪郭をあぶり出す。
「つくる」「教える」「仕分ける」「稼ぐ」「飾る」「つながる」の6つのアプローチで迫る、はじめての手芸論。
目次
序論:「手芸的なるもの」を探る 上羽陽子
1章 つくる
論考:「手芸」と技術
──「つくること」に与えられた社会的意味 山崎明子
コラム:手芸的なるものにつき動かされる男子にとって、手芸とは何か? 中谷文美
手芸でない織物・手芸である織物 金谷美和
つくりたくないものは、つくりたくない 上羽陽子
座談会:つくる×技術
2章 教える
論考:手芸空間の同床異夢
──何のために教えるのか/何のために習うのか 杉本星子
コラム:伝えられる知識と伝えられない知識 新本万里子
“アイヌ文様刺繍”を教える 齋藤玲子
芸術へとひらかれる学び ひろいのぶこ
座談会:教える×伝承
3章 仕分ける
論考:手芸とファッションから美術史を描き直す 蘆田裕史
コラム:「工芸」と「手芸」の仕分けの現場 木田拓也
モノから探るネパールの「手芸」 南真木人
私の制作と手芸 野田凉美
南アジアの美術作家が用いる「工芸・手芸」イメージ 五十嵐理奈
座談会:仕分ける×アイデンティティ
4章 稼ぐ
論考:商品化する手芸
──「手芸」から「ハンドメイド」へ 木田拓也
コラム:近代アメリカ女性に見る針仕事と階級の関わり 平芳裕子
ハンドメイド、「人気」と「稼ぎ」の向かう先 村松美賀子
中国・モンの衣装を商売にする 宮脇千絵
座談会:稼ぐ×社会階層
5章 飾る
論考:女が住まいを飾るとき
──手芸の「過剰性」をめぐって 中谷文美
コラム:機能的な装飾 蘆田裕史
戦後の少女と手芸 山崎明子
隙間を埋める刺繍作業 上羽陽子
座談会:飾る×自己表現
6章 つながる
論考:手芸がつくる「つながり」と断絶 金谷美和
コラム:手芸と平和、そして小さい経済を考える 塩本美紀
団地の手芸 山崎明子
東日本大震災避難ママたちの「お裁縫会」 杉本星子
座談会:つながる×社会空間