国立民族学博物館論集(みんぱく論集)
出版物情報
- 出版社:悠書館 出版社ホームページはこちら
- 定価:2,800円(税抜)
- ISBN:978-4-86582-036-2
- 判型・体裁:A5版
- 頁数:256頁
- 共同研究「再分配を通じた集団の生成に関する比較民族誌的研究――手続きと多層性に注目して」成果
主題・内容
経済的格差を是正するための方策であると同時に搾取の手段として、あるいは、連帯の手立てである同時に統治の道具として議論されてきた再分配の多様性と重なり合いを、世界各地の実践の調査から明らかにする試み。
目次
序論 再分配を通じた集団の生成――手続きと複数性に注目して(浜田明範)
第一部 再分配をめぐる政治
第1章 誰がボタンを押すのか――フィンランドの緊急通報システムにみる要求/提供のダイナミクス(高橋絵里香)
第2章 再分配制度としての介護保険法とコミュニティの再編――沖縄・離島社会を事例に(加賀谷真梨)
第3章 再分配のアナロジー――インドにおける生モラルと国家制度の重なり合い(田口陽子)
第二部 集団の生成
第4章 メラネシア人類学における再分配の境界――「集団」と「戦争」をめぐって(里見龍樹)
第5章 執拗なる共食の実践――ガーナ北部の西ダゴンバ地域における穀物の不足と同居家族の経済関係(友松夕香)
第6章 再分配を通じた村人のつながりと差異化――ミクロネシア・ポーンペイ島における首長制と住民の帰属意識(河野正治)
第7章 12月のプランカシ――ガーナ南部において集める/集まるということ(浜田明範)