国立民族学博物館(みんぱく)は、博物館をもった文化人類学・民族学の研究所です。

民博通信

『民博通信』は、本館において現在計画中、および進行中の研究について、その学術的な特色、独創的な点、期待される成果などを、研究者を中心に広く発信するのが目的です。使用言語は、日本語です。年4回発行。

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2002 No.97

特集 歴史の木理(きめ)に抗して
2002年6月30日発行

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目次

特集 歴史の木理(きめ)に抗して
責任編集 齋藤晃
テキストという不可解な形象が人文諸科学の議論の中心に居座るようになって久しい。テクストは人間を相互に関係づけ、過去と現在を結びつける。社会的紐帯と歴史的意識の要であるテクストは、しかし、それが媒介する関係をその物自体の属性に転化する呪物でもある。テクストの魔術により物象化された歴史は、帝国の現在を隠蔽し、他者を虚像化する。われわれの課題は、物象化された歴史の木理に抗する読みの戦術を鍛えあげ、新たな歴史を紡ぎだすことである。
アーカイヴのほころび、帝国の現在
文 永渕康之
テクストの空白を読む
文 林みどり
リーディング・ガイド
プロジェクト
孔雀舞─創作された「民族文化」
共同研究:中国における民族表象の人類学的・歴史学的研究─南部地域を中心とした整理と分析
文・写真 長谷川清
まなざしの交錯をときほぐす
共同研究:近代日本の「異文化」像と「自文化」像の形成
文 吉田憲司
平成14年度 国立民族学博物館共同研究課題一覧
資料と情報
「中西コレクション」その後
文 崎山理
ほん
田村克己編
『文化の生産』
評者 関雄二
深尾葉子・井口淳子・栗原伸治
『黄土高原の村─音・空間・社会』
評者 韓敏
民博の研究刊行物
ひと
アルネ・レックムさん(オスロ大学)
紹介者 中牧弘允
紀行
拡張するデルタ世界─ベトナム西北地方フーイエン紀行
文・写真 樫永真佐夫
ニュース
視座
『民博通信』のリニューアルにあたって
文 石毛直道

No.96 All No.98

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