国立民族学博物館(みんぱく)は、博物館をもった文化人類学・民族学の研究所です。

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2009年3月19日(木)
みんぱく公開講演会「激動するインド世界―人びとの暮らしから読みとく」

チラシダウンロード[PDF:2.65MB]
  • 主 催:国立民族学博物館・毎日新聞社
  • 日 時:2009年3月19日(金) 18:30~21:15(開場17:30)
  • 場 所:オーバルホール
       (大阪市北区梅田3-4-5 毎日新聞社ビルB1)
  • 定 員:400名
  • 参加費:無料

☆手話通訳あり

ビジネスや国際政治、さらには宗教対立などで世界的な関心の的となっているインド世界について、人びとの日常生活に焦点を当てながら、インド社会の安全を築く糸口を探っていきたい。

 

プログラム

17:30~18:30 受付
18:30~18:35(5分) 開会 毎日新聞大阪本社編集局長 岸本卓也
18:35~18:40 (5分) 挨拶 国立民族学博物館長 松園万亀雄
18:40~19:10 (30分) 講演1 三尾稔「インド西部の暮らしと信仰-包括と分割のはざまで」
19:10~19:40 (30分) 講演2 杉本良男「環流する〈インド〉-海外在住インド人のインパクト」
19:40~19:55 (15分) 休憩
19:55~20:30 (35分) パネルディスカッション 三尾稔×杉本良男
司会:寺田吉孝

講演1「インド西部の暮らしと信仰-包括と分割のはざまで」

三尾稔(研究戦略センター 准教授)

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インドの生活に根ざした信仰の世界ではイスラームやヒンドゥーの違いはあいまいになる。教条に拠って宗教的アイデンティティーを自覚し、他との違いを強調する思潮とは無縁の世界であった。その生活世界がアイデンティティー・ポリティクスに侵食されつつある現在、人々はそれにどう対処するのか。またその動きは政治や社会にどのようなうねりを引き起こすのか。インド西部の事例を紹介しながら、考える。

<講師紹介>
インド西部を調査地として宗教と社会変容に関する文化人類学的な調査研究を行っている。近年は都市部を中心とした消費社会化が宗教や政治意識に及ぼす影響に関する研究に取り組んでいる。編著に『インド刺繍布のきらめき-バシン・コレクションに見る手仕事の世界』(08年、昭和堂)、共著にPolitical and Social Transformations in North India and Nepal(07年、Manohar)、『現代南アジア ⑤社会・文化・ジェンダー』(03年、東京大学出版会)などがある。

講演2「環流する〈インド〉-海外在住インド人のインパクト」

杉本良男(民族社会研究部 教授)

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インド社会の急激な変化は、おもに大都市部と海外在住インド人社会をまきこんだうねりとして進行している。アメリカ、イギリスなどの欧米諸国や、湾岸諸国、東南アジアなどにひろがったインド系住民の趣向は国内に還流し、あらたなインド趣味をつくりだしている。グローバル化が進行するなかで、映画、ファッションなど人びとの生活文化がどのように変化し、またナショナリズムの質をどのように変貌させているのか、インド南部の事例を中心に考える。

<講師紹介>
インド南部、スリランカを調査地として宗教・文化とナショナリズムとの関係について社会人類学的な調査研究を行っている。近年は映画、ファッションなどのポピュラー・カルチャーとナショナリズムとの関係について研究を行っている。著書に『インド映画への招待状』(02年、青弓社)、編著に『宗教と文明化』(02年、ドメス出版)、『キリスト教と文明化の人類学的研究』(06年、国立民族学博物館)などがある。

 

司会 寺田吉孝(民族文化研究部 教授)

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<講師紹介>
アジアの音楽・芸能文化について民族音楽学の視点から調査研究を行っている。近年はグローバル化と南インド音楽の変容に関する研究に取り組んでいる。編著にMusic and Society in South Asia(08年、国立民族学博物館)、共著に『音楽する身体』(08年、昭和堂)、『日系アメリカ人の歩みと現在』(02年、人文書院)などがある。

 

当日の様子

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