国立民族学博物館(みんぱく)は、博物館をもった文化人類学・民族学の研究所です。

館外での出版物

現代ネパールの政治と社会――民主化とマオイストの影響の拡大(世界人権問題叢書92) ★

2015年3月31日刊行

南真木人、石井溥 編著

明石書店
【共同研究成果/科研プロジェクト成果】

出版物情報

主題・内容

1996年から10年続いたネパール共産党(マオイスト)による内戦は、多くの犠牲者を出し、王制廃止に結びついた。本書はマオイストの運動と政治、その人々と地域社会への影響を論じ、現代ネパールの諸問題を解明する。

目次

はじめに 編者
序章
近現代ネパールの政治と社会―マオイストの伸長と地域社会 石井溥
第一部 マオイストの台頭・伸長と人々の対応
一章 武装闘争から議会政治へ 小倉清子
二章 マオイストの犠牲者問題―東ネパール・オカルドゥンガ郡の事例から 渡辺和之
三章 西ネパールにおける集団避難二〇〇四年 安野早己
四章 ネパール領ビャンスにおける「政治」の変遷―村、パンチャーヤット、議会政党、マオイスト 名和克郎
五章 開発、人民戦争、連邦制―西ネパール農村部での経験から 藤倉達郎
六章 ガンダルバの歌うネパールの変化―王政から国王のいない民主主義へ 森本泉
第二部 マオイストの政党化とネパール社会
七章 マオイストの国家論と制憲議会選挙公約 谷川昌幸
八章 市民の至上権は新しいネパールにおける包摂的政治の道しるべとなるか―二〇〇八年制憲議会選挙における各政党の得票の動向から マハラジャン、ケシャブ・ラル、マハラジャン、パンチャ・ナラヤン
九章 民族運動とマオイスト―マガルの事例から 南真木人
一〇章 チトワン郡チェパン村落における政党支持と抑圧の顕在化 橘健一
一一章 「寡婦」が結ぶ女性の繋がり―ネパールにおける寡婦の人権運動 幅崎麻紀子
あとがき 南真木人
ネパール近現代政治史略年表
用語解説
ネパール郡区分図
主な政党名の略語対応表
索引