国立民族学博物館(みんぱく)は、博物館をもった文化人類学・民族学の研究所です。

民博通信

『民博通信』は、本館において現在計画中、および進行中の研究について、その学術的な特色、独創的な点、期待される成果などを、研究者を中心に広く発信するのが目的です。使用言語は、日本語です。年4回発行。

お問い合わせは、国立民族学博物館 編集室まで。
〒565-8511 大阪府吹田市千里万博公園10-1
Fax: 06-6878-7503
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2003 No.101

特集 モノ世界のフィールドワーク
2003年6月30日発行

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目次

特集 モノ世界のフィールドワーク
責任編集 横川公子
モノの意味や価値は、もとよりモノ自身によって語られるわけではない。人間がモノと何らかの関係をもつことによって、主体の側に主観的・内面的な経験が生まれ、それが意味づけや価値づけと結びつくのである。モノと主体との関係は、さまざまな主体の関心に見合ったモノと人間との多様な主観的関係にほかならない。われわれがフィールドとするのは、ほぼ20世紀をとおして個人の普通の暮らしが堆積した大村しげコレクションである。コレクションの所有者、あるいは、その調査にあたるわれわれ自身の視座を自覚し、それを類型化することで、意味や価値の在り方を多様に導き出せるにちがいない。
モノはモノにしてモノにあらず─大村しげコレクションから見えるもの
文 横川公子
大村しげの虚構性─著述から見たコレクション
文 横川公子
ミュージアムという場で考えるコレクションの「価値」
文・写真 森理恵
マテリアル・ワールドとの格闘
文 田口理恵
量の可能性
文 笹原亮二
リーディング・ガイド
コラム・フィールドノートから
マッチブックは何を託されたのか
文・写真 磯映美
和服地で仕立てたワンピース
文・写真 林八千木
矢羽根の意匠
文・写真 川佳予子
プロジェクト
社会変革とのつながりを目指して
共同研究:時間的枠組みと多元的共生社会に関する研究
文・写真 横山廣子
越境する島嶼研究
共同研究:西部太平洋島嶼民の居住戦略─資源利用と外用接触
文 印東道子
資料と情報
ヤミ文化研究を地域へ還元するために─公開フォーラム「YAMI文化研究の1世紀」に参加して
文・写真 野林厚志
ほん
立川武蔵
『般若心経の新しい読み方』
評者 正木晃
中牧弘允・日置弘一郎・廣山謙介・住原則也・三井泉 他編
『会社じんるい学』
評者 岩井洋
民博の研究刊行物
平成15年度国立民族学博物館共同研究課題一覧
ひと
クララ・ロペス・ベルトランさん(サンアンドレス大学)
紹介者 齋藤晃
紀行
僧の一日─ラオス国ヴィエンチャン郊外の僧院にて
文 平井京之介
ニュース
視座
「外側から見る」という経験を通して
文 松園万亀雄

No.100 All No.102

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