みんぱくのオタカラ
- マニーシュ・マルホートラのドレス 2005年11月18日刊行
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杉本良男
マニーシュ・マルホートラは、映画の衣装デザイナーとしては第一に名のあがる存在です。ファッション界の第一線でも注目されていますが、映画に対する思い入れも強いようで、みずから監督をつとめて作品をつくっているほどです。
現在は、ムンバイのシータル・デザイン・スタジオを主な活躍の舞台として、活躍の幅を広げています。もともとはモデルとして活動をはじめましたが、1990年から映画の衣装デザインをてがけるようになりました。90年代の代表的なスターの衣装を手がけていて、今回上映された「時に喜び、時に悲しみ」でも全体の衣装デザインを担当しています。
今回特別展では、映画で使われたものではありませんが、魅力的な作品を2作展示しています。ここでご紹介しているのは、スカート、ブラウス、ドゥパッター(肩掛け、ヴェール)の組み合わせの衣装を基調としていますが、ほかではみられない斬新なつくりになっています。また、薄いシルク(オーガンザ)に手の込んだ刺繍がほどこされていて、その美しさも格別です。なかなか写真ではわかりにくいので、ぜひ実物をご覧いただいて、じかにその魅力に触れていただければ幸いです。
杉本良男(先端人類科学研究部)
◆今月の「オタカラ」
標本番号:H229134、H229135、H229136
マニーシュ・マルホートラのドレス◆関連ページ
特別展「インド サリーの世界」(2005年9月8日~12月16日)
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