国立民族学博物館(みんぱく)は、博物館をもった文化人類学・民族学の研究所です。

民族学者の仕事場 バックナンバー

国立民族学博物館には70数名の研究スタッフが民族学(文化人類学)を中心に活発な研究活動を続けています。ここではそれぞれの研究スタッフの仕事を詳しく紹介しています。

企画:民族学研究開発センター
構成・編集:野村雅一

※この企画は2002~03年度のものです。

Vol.4 近藤雅樹

日本の民具研究をリードする近藤雅樹さんは元イラストレーター。武蔵野美術大学で、いちどは洋画家を目指しました。しかし、「結局、美なんてないんだ」と悟り、当時そこの教授だった民俗学者の宮本常一に師事して民具調査法を実地で学びました。実測図づくりの第一人者の近藤さんですが、西日本で母から娘に伝えられる和服の紋についての著作『おんな紋』や、不思議世界にあこがれる若者たちを評した『霊感少女論』などの著作もあります。その研究は物のたんなる用途をこえて、物の怪(け)にまでおよんでいます。

Vol.3 立川武蔵

2003年春の民博の特別展「マンダラ展――チベット・ネパールの仏たち」(3月13日-6月17日)をごらんになりましたでしょうか。大好評だった展覧会を企画構成したのは立川武蔵さんです。ここでは、展示の背後にある立川さんの短からぬ研究歴と業績を本人からきいています。展覧会をごらんになれなかった方もご安心ください。マンダラとはなんなのかについても、ここで立川さんが詳しく説明してくれます。

Vol.2 岸上伸啓

海洋民族学を志し、カナダに渡った岸上伸啓青年は、ジーンズをはいてスノーモービルで走るイヌイットの人たちをみておどろきました。やがて、それでもイヌイットはイヌイットであることを知ります。イヌイットと女優ブリジッド・バルドーとの意外な関係、キリスト教の影響、現代の社会問題、等々、岸上さんはイヌイットの人たちとの20年のかかわりを熱く語ります。

Vol.1 佐藤浩司

現代韓国の一市民の生活をそっくりそのまま紹介した特別展「2002年ソウルスタイル――李さん一家の素顔の暮らし」(実行委員長:朝倉敏夫)は、大きな反響を残して去る7月16日閉幕しました。そのユニークな展示を担当したのは佐藤浩司さんです。
今回は、佐藤さんの今日に至るまでの研究活動について徹底インタビューしました。