みんぱくのオタカラ
- ~「梅棹アーカイブズ」より(3) 京都大学カラコラム・ヒンズークシ学術探検隊 2011年4月22日刊行
-
小長谷有紀
1955年、植物学者の木原均を隊長とする、京都大学カラコラム・ヒンズークシ学術探検隊がアフガニスタン、パキスタン、インドを調査した際、梅棹忠夫はヒンズークシ隊の人文班のメンバーとして加わった。
当時は、外貨の持ち出し制限があったため、現地調査に必要なあらゆる物品はできるだけ日本から調達し、輸送した。その総量は約20トンにおよんだ。梅棹アーカイブズには、139頁にわたるパッキングリストの冊子がある。また、毛布など個人用に配分された装備を入れた、22番の木箱ものこされている。
一方、梅棹がこうした調査地でうつした写真はおよそ3万5千点ほどである。ほぼすべてデジタル化を終えている。そのなかに、くだんの木箱(22番)を撮影した写真も数点確認することができ、そのみちゆきを追うことができる。
小長谷有紀(民族社会研究部教授)
◆今月の「オタカラ」
装備品を入れた木箱
木箱を撮影した写真◆関連ページ
特別展「ウメサオ タダオ展」(2011年3月10日(木)~2011年6月14日(火)開催)
配信されたみんぱくe-newsはこちら powered by