研究公演
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2007年10月8日(月)
百色の音―北インドのサーランギー -
- 日 時:2007年10月8日(月・祝) 13:30~15:00(開場13:00)
- 場 所:国立民族学博物館 講堂
- 司 会:寺田吉孝(民族文化研究部准教授)
- 出演者:ドゥルバ・ゴーシュ(サーランギー)、ニキル・パータク(タブラー)、中川博志(バーンスリー)
北インドの古典音楽は、1960年代にシタール奏者ラヴィ・シャンカルによって国外に紹介されて以来、欧米を中心として世界中の音楽ファンを魅了してきました。日本でも1970年ころから本格的に紹介され、日本人演奏者の数も増えています。しかし、日本で演奏されるインド音楽には未だに偏りがあり、シタールなど一部の楽器を除いて、本格的な演奏会が開かれることは多くありません。今回の公演で演奏していただくドゥルバ・ゴーシュさんは、インドを代表する擦弦楽器サーランギーの名手です。サーランギーには弓で弾く3本の旋律弦の他に、38本の共鳴弦が付けられています。楽器の名称は、「百の色」を意味するサンスクリット語に由来すると言われ、その音色は人間の声に喩えられるような深みと幻惑的な美しさをもっています。以前は声楽の伴奏楽器として用いられていましたが、現在では主奏楽器の一つとして注目を集めています。
■出演者
ドゥルバ・ゴーシュ(Dhruba Ghosh)
(サーランギ―奏者)
1957年、ムンバイ市生まれ。希代のタブラー奏者二キル・ゴーシュの次男。サギルッディーン・カーンやディーンカル・カイキニーのもとでサーランギーを習う。インド古典音楽の演奏活動だけでなく、1992~2003年には、アジアの演奏家集団エイジアン・ファンタジー・オーケストラの主要メンバーとして活躍した。現在は、ヨーロッパに本拠をおき、ブルッセルの音楽学校「サンギート・アカデミー」の音楽監督、ロッテルダム音楽院客員教授として後進の指導にあたっている。ニキル・パータク(Nikhil Pathak)
(タブラー奏者)
1978年、マハーラーシュトラ州パンダールプル生まれ。幼少のころからタブラー演奏で数々の賞に輝く。プネー大学芸術学部卒業。スレーシュ・サーマントに入門しタブラーを学び、現在はパンジャーブ流派のヨーゲーシュ・サムスィーのもとで研鑽を積んでいる。インド各地での公演、ラジオ、テレビにて、独奏者としてのみならず多数の著名音楽家の タブラー伴奏者として活躍中。中川博志
(バーンスリー奏者、民族音楽研究家)
1950年、山形県生まれ。1981年~1984年インドのベナレス・ヒンドゥー大学音楽学部楽理科に留学してインド音楽理論を研究。在学中に、バーンスリー(横笛)、声楽を習う。1989年以来、ハリプラサード・チャウラースィヤー氏にバースリーを師事している。龍谷大学非常勤講師。司会・解説:
寺田吉孝(民族文化研究部准教授)
定員:450名
参加料:無料(ただし、特別展・常設展をご覧になる方は別途観覧料が必要です。)
※本公演は申込み締切日を過ぎましたので、受付を終了いたします。
お問い合わせ先
〒565-8511 吹田市千里万博公園10-1
国立民族学博物館 企画連携係
TEL : 06-6876-2151(代)