カザフの天幕
- 資料番号TK 0095
- カザフ 中央アジア
カザフ人は20世紀前半まで遊牧生活を営んでいたが、ソ連体制下で定住化が進められた。この天幕はマンギシュラク半島のアダイ族のもの。骨組みは20世紀はじめカラカルパク人によってつくられたもので、移動のときには分解し、ウマの背や荷車などに乗せて運んだ。天幕内部の調度品はカザフ人の伝統工芸をよく伝えている。フェルト、じゅうたん、壁飾りなど、カザフ遊牧民のおもな家畜であるヒツジからとれる羊毛を材料とするものがほとんどである。この天幕のあるじの妻が20年がかりでととのえたもので、その豪華さはこの一家のゆたかさを示している。