企画展「南太平洋の文化遺産:ジョージ・ブラウン・コレクション」 ─Topics ─ 「収蔵展示」移動棚をもちいた収蔵展示風の展示─
Topics ─ 「収蔵展示」移動棚をもちいた収蔵展示風の展示
民博は現在、約22万2千点におよぶ民族資料を所蔵しています。そのうち、展示にもちいられているのは、約1万3千点にすぎません。展示スペースの都合上、約6パーセントの所蔵資料だけしか人目にふれていないわけです。
3月11日から開催している企画展「南太平洋の文化遺産-ジョージ・ブラウン・コレクション」でも、展示スペースの都合上、約3,000点におよぶコレクションの全てを展示するというわけにはいきませんでした。しかし、コレクションの約3分の2に相当する約2,000点を展示しています。それだけの数を展示するために、収蔵庫で使用されている移動棚をもちいて、「収蔵展示」風の展示をおこなっています。民博の特別展示では、はじめての試みです。
ブラウンは、1860年代から約半世紀をかけて、南太平洋の各地で生活全般にかかわる各種の民族資料を収集しました。それらはいまや、南太平洋には存在しない貴重な文化遺産になっています。数おおくの貴重な資料を一堂に提示できる「収蔵展示」風の展示によって、19世紀の南太平洋の人びとの暮らしを想像していただければとおもいます。