特別展「進化する映像」
ビデオカメラのご先祖は小銃
ビデオカメラの原型は小銃にドラムのようなかたちをしたフィルム入れをくっつけて生まれました。動く映像は、連続撮影した写真を順番に一連なりで素早く見せることで、目の錯覚を利用して実現するのですが、それまでの連続写真の撮影には何台もカメラが必要であり、経済性、携帯性、撮影場所等においてひどく制約のあるものでした。しかし、このマレーの発明した写真銃は、ひとつのカメラで連続撮影を可能にしただけでなく、形からもわかるように、携帯性が格段に向上し、それまで撮影の難しかった場所での撮影を可能にしました。
全長:854mm
銃口直径:55mm
銃床の長さ:408mm
フィルム・ドラム直径:207mm
フィルム・ドラム幅:100mm
今回の特別展では、この写真銃が展示されます。この写真銃を含む、映像機器の歴史を語る貴重な資料が、この特別展のために英国のMOMI(英国映画博物館)や東京都写真美術館から貸し出されています。これらの歴史的資料のなかには、かの有名なアタナシウス・キルヒャーが考案したといわれる幻燈機、発明王トーマス・エジソンによって考案されたキネトスコープ(右の写真)などがあります。