特別展「世界大風呂敷展」
世界の風呂敷
グアテラマの風呂敷包み
グアテマラの山地、標高2,500メートル近いトトニカパンの女性が頭上に風呂敷をのせている。スーテとよばれる万能布は日除けや風除けにも、また子供を包み、物を運搬するのにも使われる。
グアテマラのロウソク包み
結婚式に大きなロウソクや聖人像、十字架を手にもつ。そのロウソクなどを包む布。
木綿 紋織 ロウソク包み
20世紀 87.5×63.0cm
トルコの風呂セット包み
西アジアの公衆浴場ではさまざまな風呂敷が使われる。タオルなどを包む風呂敷や石ケンなど風呂で使う道具を包む風呂敷がある。
アフガニスタンの包み
食べものなどをのせた金属製の長盆を包み布で包むことがある。
パキスタンのパン籠包み
木綿 刺繍 メーズ・ポーシュ
20世紀 43.0×41.2cm
パキスタンの蛇つかいの風呂敷
蛇を入れた籠を包む
木綿 刺子 包み布
81.0×84.0cm
宮井(株)蔵
スンバの遺体包みに用いる布
絹 金モール入り サリー 20世紀 インドネシア 494.0×114.0cm
国立民族学博物館蔵
木綿 経絣 紋織 包み布
20世紀 インドネシア 133.0×122.0cm
個人蔵
マダガスカル
マダガスカルでは、一度埋葬した遺体を、あらためて改葬する儀礼がある。そのとき、遺体はランバメーナという赤褐色の布で包む。さらにその上からゴザで包み、人びとの手で運ばれる。ランバメーナは、ランディべと呼ばれる一種の山繭からつむぎだした糸で織られる貴重な布で、その調達も含めて、改葬儀礼には相当の費用がかかる。
韓国の遺体包み
韓国の遺体の包み方は厳重を極める。生前より装束・包み方一式を用意しておくが、頭巾をはじめとして、枕、あごあて、面帽、切った爪をいれる五嚢とよばれる小さな袋、袴や下着、上着など、全部で21点にのぼる。ここに展示したものが1人分のセットで、これらを内に着せ、全体が包まれる。装束には着せる順番があり、さらに全体を一番大きな布で包んだあと、ていねいに結びあげる数なども厳しくきめられている。今回は韓国より専門家を招いて復元した。この方式は、現在も地方によっておこなわれている。
木綿 無地 経典包み布 たれ付き
20世紀 ネパール 50.0×80.0cm
たれ38.0×9.0cm