国立民族学博物館(みんぱく)は、博物館をもった文化人類学・民族学の研究所です。

開館30周年記念特別展「聖地・巡礼─自分探しの旅へ─」

聖地・巡礼
 

特別展2階シアタースクエアの上映プログラム
*開始時間が多少前後する場合があります。ご了承ください。
 

プログラムA
パリ~ダカール~ジャワラ―セネガル・ソニンケの出稼ぎ社会
10:30、12:35、14:40
52分/2002年/監修:三島禎子
商人としてアフリカ大陸を股にかけて活躍していたソニンケの男達。その伝統は、パリやダカールへの「出稼ぎ」に姿を変えた。彼らの送金によって診療所や学校が建てられ、経済開発中のジャワラ村の様子と、パリで働く村出身者を取材した。
 
大阪のエイサー―思いの交わる場
11:20、13:25、15:30
76分/2003年/監修:寺田吉孝
大阪に住むウチナーンチュ(沖縄人)が集まってエイサーを踊る。沖縄の盆踊りであるエイサーをなぜ彼らは踊るのか。彼らの思いを聞いた。
 
プログラムB
 
ベリーダンス―広がるアラブの大衆芸能
10:30、12:35、14:30
54分/2004年/監修:西尾哲夫
セクシーなイメージが強いベリーダンスだが、内面には女性への賞賛と誇りの思いが込められている。見るだけでなく踊って楽しむアラブの大衆芸能は今、世界中でブレイク中。デンマーク、シンガポール、日本など世界のベリーダンサーたちをリポートした。
 
梵鐘づくり―滋賀県・五個荘町
11:25、13:20、15:25
72分/1998年/監修:近藤雅樹
梵鐘は溶かした青銅を鋳型に流し込んでつくる鋳物製品。型をつくる細心さ、溶けた青銅をあつかう一瞬に、300年の伝統をもつ西沢梵鐘鋳造所の技をみる。
 
プログラムC
 
黒い聖女サラ信仰の巡礼―南仏サント・マリー・ド・ラ・メール
10:30、12:40、14:50
44分/2004年/制作:大森康宏
移動民(ジプシー)たちが祖先と信じる聖女サラ。その像は巡礼祭の日、海で清められ、祭りはクライマックスを迎える。
 
道の辺のクラス―I šula u štar droma ; Ecole : La croisée de chemins
11:15、13:25、15:35
48分/1998年/撮影・制作:大森康宏
フランスの移動民族マヌーシュ。毎日のように移動する彼らに教室での学校教育は不可能に近い。この困難な教育に取り組むおしどり夫婦の先生を追って、マヌーシュの教育現場を記録した。
 
黒いマリアの巡礼―フランス中部・オルシバル
12:05、14:15、16:25
34分/2004年/制作:大森康宏
中世から巡礼の地として栄えたオルシバル村。年に一度のマリア昇天祭にマヌーシュたちが集まり、唄い、祈る。
 
プログラムD
 
ものとかぞく―「2002年ソウルスタイル」の記録
10:30、12:40、14:50
50分/2003年/監修:朝倉敏夫、佐藤浩司
ソウルに住む李さん一家の住まいと持ち物すべてを展示した特別展「2002年ソウルスタイル」。ユニークなこの展示会を立案し、実現し、終了するまでのさまざまな思いを、李さん家族と展示実行委員が語る。
 
ファースト・ピープル・オブ・ザ・カラハリ―自然公園の中で生きるということ
11:20、13:30、15:40
80分/2001年/監修:池谷和信
カラハリ砂漠の先住民サン。移住政策を受け入れずに暮らす彼らの日々を、ゆったりした時間の流れにそってえがく。
 
プログラムE
 
土佐の碁石茶―高知県・大豊町
10:30、12:40、14:50
45分/1980年/監修:守屋毅、松山利夫
摘んだばかりの茶葉を蒸して2度発酵させて固め、3cm角に切って天日干し。出来上がると碁石のような形をしている碁石茶。夏のあいだに行われる生産工程を記録した。
 
三線を作る―沖縄本島
11:15、13:25、15:35
85分/2004年/監修:笹原亮二
沖縄の代表的な楽器である三線は、棹作り、胴作り、漆塗り、皮貼り、組み立てとそれぞれの工程が専門職人によって製作される。三線を用いた現在の沖縄の音楽も取材し、沖縄と三線のかかわりを紹介する。
 
プログラムF
 
高槻の寒天づくり
10:30、12:25、14:20
64分/1988年/監修:守屋毅、松山利夫
かつて高槻市内の原・塚脇地区は国内屈指の生産量を誇り、海外にまで知られた「寒天の里」だった。この映像は、今ではもう姿を消した伝統製法の最後の1軒の記録である。
 
サーミ人とテント―北極圏に暮らす人々の伝統的住まい
11:35、13:30、15:25
52分/1997年/監修:吉本忍
トナカイとともに遊牧生活をおくっていたサーミ人。かつての生活を支えていた伝統的なすまいを紹介する。
 
プログラムG
 
カシュカイの機織り―イランの遊牧民
10:30、12:35、14:40
42分/2001年/監修:吉本忍
カシュカイの女性が作るさまざまな織物。織り上げるまでの一連の作業を一日の生活とともに紹介する。
 
面打ち―京都の能面師
11:20、13:25、15:30
83分/1994年/監修:黒田悦子
能面の制作は「彫る」ではなく「打つ」といい、彫りから塗りまで全て一人でおこなう。全国でも数少ない女性能面師岩井彩さんの仕事ぶりを記録した。
 
プログラムH
 
土と火と水の葬送―バリ島の葬式
10:30、12:25、14:20
115分/1990年/監修:石森秀三、大森康宏、吉本忍
バリ島では、死者はまず土葬され葬式の時期を待つ。葬式の日、墓から遺骨を掘り出して洗い、葬式塔バデもろともに火を放つ。遺灰は海へ流され、死者の魂は祖先の住む場所へと向かう。プリアタン村でおこなわれた葬送儀礼の全記録。
 
プログラムI
 
鉋づくり―現代に生きる職人の技
10:30、12:35、14:40
125分/1990年/監修:大丸弘
大工道具の王様ともいわれる鉋。昔ながらの手法に機械を取り入れ、全国の宮大工から注文のくる名工碓氷健吾さん。美しい鉄の芸術品を造りあげる卓越した鍛造の技を記録した。
 
プログラムJ
 
三朝小唄
10:30、11:30、12:30、13:30、14:30、15:30
60分/1929年/監督:人見吉之助、製作:マキノ御室
流行歌「三朝小唄」のヒットが発端となって生まれた無声映画。三朝町に住む娘と東京からやって来た画家の悲恋物語。(主演:岡島艶子、秋田伸一)。三朝町役場に残されていたフィルムを復元し、澤登翠弁士による解説・台詞を加えた映像を上映する。