バレンタインデーのために/チョコレートの文化史―チョコレートロマン
バレンタインデーのために/チョコレートの文化史
チョコレートロマン
チョコレートの中に込められた様々な文化的意味を探ります。
2001年1月23日(火) / 開演 19:00~
講師:八杉佳穂(民族文化研究部 教授)
ゲスト:蜂屋巌(明治製菓株式会社、技術開発研究所所長)
場所:ヘップファイブ8階
当日1800円 全席自由
お問い合わせ:ヘップホール事務局【 TEL 06-6366-3636 】
主催:HEP FIVE
企画:千里文化財団
協力:国立民族学博物館
協賛:明治製菓(株)
【チョコレートからも世界の歴史が見えてくる】
すぐれた健康食品のひとつとして取りあげられることが多くなったチョコレート。その歴史をたどると、中米で紀元前1000年頃から栄え始めたオルメカ文明にまでさかのぼることができます。カカオはやがてマヤ文明に受け継がれ、5世紀にはカカオの文字まで生まれました。
カカオの豆から作られるチョコレートは、かつては一般庶民が飲めない高貴な飲み物でした。カカオは儀式の時の重要な品として使われたり、医薬品としても使われたりしました。また貢納品としてばかりでなく、お金としても使われました。
16世紀、アメリカ大陸を征服したヨーロッパ人は、唐辛子を入れて飲まれているチョコレートをみて、豚のための飲み物、吐き気を催す飲み物といいました。しかし16世紀末に砂糖を入れて飲まれるようになると、多くの人に愛される飲み物に変わっていきました。ヨーロッパに渡ったチョコレートは、教会や宮廷ばかりでなく、チョコレートハウスなどで飲まれるようになり、女性たちのお気に入りの飲み物となりました。
19世紀にはいると、飲むチョコレートから食べるチョコレートに変わり、飲み物としてココアが生まれました。
チョコレートの中に込められた様々な文化的な意味を探ってみましょう。
講師プロフィール
八杉佳穂(やすぎよしほ)
国立民族学博物館 民族文化研究部 教授
1950年生まれ。
京都大学工学部卒業(1972年)。同文学部卒業(1975年)。文学博士(総合研究大学院大学/1994年)。
国立民族学博物館助手、同助教授を経て、1997年7月現職。言語人類学専攻。
主な調査・研究地域は、中米。1975年以来、中米で調査・研究に従事。
著書に「マヤ文字を解く」、「マヤ興亡」、Native Middle American Languages:An Areal-Typological Perspective、「チョコレートの博物誌」(共著)、「現代マヤ-色と織に魅せられた人々」(編著)。
蜂屋巌(はちやいわお)
明治製菓株式会社 技術開発研究所所長
1944年生まれ。
東北大学農学部修士課程卒業(1970年)。広島大学生物生産学部で学位(農学博士)取得(学位のテーマはチョコレートの油脂結晶構造に関するもの/1989年)。
1970年明治製菓株式会社入社。以来現在まで約30年間チョコレート関連の商品及び技術開発に従事し、現職。
著書に「チョコレートの科学」講談社ブルーバックス 他。