私の母は手詰まると。天狗の孫じゃあるまいし、なんでそんなことできまんねんと言った。

太陽の塔の変化に気づいたのは、3、4年前のことだったろうか。といっても、もちろん太陽の塔が変わるわけがなく、変わったのはそれをみる人間のほうなのだが。

1970年、大阪万博。未来のイメージを競った世界各国のパビリオンが解体される現場を遊び場にして育った子どもたちのひとりにヤノベケンジがいた。

日本ファンタジーノベル大賞をかっさらった京都大学大学院生、森見登美彦の『太陽の塔』（新潮社刊）。

『月刊みんぱく』発刊からまもない1978年7月号で、岡本太郎と民博初代館長の梅棹忠夫が対談を行なった。そこでの岡本太郎のことばを、ここに再録する。

エキスポタワーの解体、国立国際美術館の移転。1970年に大阪で開催された日本万国博覧会（大阪万博）の記憶が次々に消えていく中で、「太陽の塔」とともに、当時の記憶を確固として今に伝えているものがある。

なんの変哲もない村。予備知識をひとつも持たないまま、ファッスータ村に降り立てば、誰もがそう思うであろう。オリーブの木が茂り、雨季の訪れを告げるクロッカスの花が咲き乱れる。