館員の刊行物
- フィールドワーク――中国という現場、人類学という実践 2017年6月10日刊行
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西澤治彦、河合洋尚 編 風響社
出版物情報
- 出版社:風響社 出版社ホームページはこちら
- 定価:3,600円(税抜)
- ISBN:9784894892422
- 判型:A5判
- 頁数:552頁
主題・内容
1980年代以降に中国大陸で現地調査が可能になってから、人類学者がどのように試行錯誤してフィールドワークをおこなってきたのか、年齢・性別・関心の異なる執筆者たちが実体験に基づいて論じた書籍。
おすすめのポイント(読者へのメッセージなど)
フィールドワークに関する書籍はこれまで数多く出版されてきましたが、中国の現地調査を紹介する本は日本では全くありませんでした。これから中国でフィールドワークしようと考えている研究者だけでなく、中国で長期滞在をされる方々、中国の社会文化に関心のある方々に、是非一読していただきたい一冊です。
目次
はじめに 西澤治彦・河合洋尚
問題提起 中国人類学のフィールドワークを巡る諸問題 西澤治彦●第一部 フィールドの現場から
☆巻頭エッセー 私のフィールドワークを振り返って 末成道男
☆インタビュー 末成先生を囲んで 末成道男/瀬川昌久・桐本東太・西澤治彦「反復型」調査の有効性
――広東省珠江デルタでのフィールドワークから 長沼さやかハニ族の村で暮らす
――現地適応型フィールドワークの技法 阿部朋恒「宗教」をはみ出す
――雲南におけるムスリムのフィールドワーク 奈良雅史チベット族とボン教のフィールドワーク
――縁をたぐり寄せ、できることをすること 小西賢吾同僚として、調査者として 155
――広州の会社でフィールドワークした「私の経験」 田中孝枝フィールドワークにおける協働関係
――陝北農村に「日本の女」として暮らす 丹羽朋子貴州省で山歌と出会う
――出来事指向のフィールドワーク 梶丸 岳座談会 現代中国におけるフィールドワークの実践
稲澤努、藤野陽平、横田浩一、小林宏至、兼城糸絵、川瀬由高、河合洋尚●第二部 フィールドワークと民族誌
☆巻頭エッセー 現地調査で学んだこと──エスニック・グループという視点 田仲一成
☆インタビュー 田仲先生を囲んで 田仲一成/瀬川昌久・西澤治彦中国社会のフィールドワークの可能性
――華北地域における共同調査の経験から 佐々木 衞「調査」と「フィールドワーク」を巡る考察
――陝西の農村および都市での経験から 田村和彦住み込みと継続的なフィールドワーク
――広東省珠江デルタにおける経験から 川口幸大都市調査とマルチサイト民族誌
――広東省を中心として 河合洋尚自社会人類学のフィールドワーク論
──中国の経験から 劉 正愛歴史学者の行うフィールドワーク
――江南地域社会史調査の場合 佐藤仁史フィールドと文献研究の狭間で
――江蘇省における調査経験から 西澤治彦●総合討論会 中国におけるフィールドワークと人類学の可能性
瀬川昌久・聶莉莉・菊池秀明・河合洋尚・西澤治彦あとがき 西澤治彦・河合洋尚
索引