研究テーマ・トピックス|小長谷有紀
- 青海省モンゴル族の食卓
モンゴル遊牧民の食卓に並べられる食品は、夏の白い食べ物すなわち乳製品類と、冬の紅い食べ物すなわち肉類とに二大別されてきた。この伝統的な食文化の特徴については、すでに多くの書物に書かれている。
→たとえば、小長谷有紀著『モンゴル万華鏡-草原の生活文化-』(1992 角川選書ただし絶版)、『世界の食(3)モンゴル』(2005 農村漁村文化協会)など多数。
- テントの上で作られる乳製品
しかし、このように書き記された「伝統」は、近年急速に変わりつつある。
そしてまた、このように書き記された「伝統」そのものが、実は、近代の社会主義時代になって変容した結果である。モンゴル国におけるジャガイモの導入や、肉食の増加にともなう健康障害などについて、現在、調査をおこなっている。