移動する(7) ─ポリネシアへの大移動─
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秋の民博開館30周年記念「オセアニア大航海展」は、3000年以上も前に人類が太平洋を大航海した様子を展示する。日本の縄文時代にあたるころ、海図もなく、星を頼りに大海原を横切った。まさに人類の海の大移動だ。東はイースター島、西はマダガスカルまで、世界で最も広く拡散した、このオーストロネシア語を話す人びとこそ、ポリネシア人の祖先だった。
最近、ポリネシアを越えて、さらに東のアメリカ大陸まで移動していたことが証明された。チリから出土した、今から600~700年前ごろのニワトリ骨と、それより古いトンガのニワトリ骨の遺伝子配列が一致したのだ。東南アジアから海を渡って南米までニワトリを連れて移動した動かぬ証拠だ。
この大航海展は明日から3カ月間、民博にて開催される。
国立民族学博物館 印東道子
最近、ポリネシアを越えて、さらに東のアメリカ大陸まで移動していたことが証明された。チリから出土した、今から600~700年前ごろのニワトリ骨と、それより古いトンガのニワトリ骨の遺伝子配列が一致したのだ。東南アジアから海を渡って南米までニワトリを連れて移動した動かぬ証拠だ。
この大航海展は明日から3カ月間、民博にて開催される。
国立民族学博物館 印東道子
毎日新聞夕刊(2007年9月12日)に掲載