中国と世界(3) ─ふえる中国レストラン─
|
最近話題になっている中国の勢いのすごさは、外国で日本との対比において、ちょっと変わった面で実感することが多い。
1970年代初め、私が滞在していたフィンランドの首都ヘルシンキでは、確か日本レストラン、中国レストラン、双方とも2軒であった。その後、時の流れの中で浮き沈みを経た結果、現在、前者の10軒に対し後者は42軒にのぼるという。ちなみに当時ヘルシンキで10人台であった中国人は現在700人をこえ、100人はいた日本人は中国人の半数程度である。中国レストランで働く中国人もおそらく相当な数だろう。
ヘルシンキ市が外国人の子どもたち向けに放課後実施している母語教室では、現在、中国語クラスに約120人の子どもが参加している。見学させてもらったところ、その4割近くが広東語クラスに参加していて、多くがレストラン従業員の子どもたちらしい。家庭では広東語を日常使っているとのことで、元気な広東語に圧倒させられた。
世界的に日本食が流行とはいっても、いたる所すごい勢いで拡大する中国レストランにはかなわない。理由は味なのか、量なのか。中国人の増加が原因なのか、それとも逆なのか。とにかく中国レストランはふえつづける
国立民族学博物館 庄司博史
1970年代初め、私が滞在していたフィンランドの首都ヘルシンキでは、確か日本レストラン、中国レストラン、双方とも2軒であった。その後、時の流れの中で浮き沈みを経た結果、現在、前者の10軒に対し後者は42軒にのぼるという。ちなみに当時ヘルシンキで10人台であった中国人は現在700人をこえ、100人はいた日本人は中国人の半数程度である。中国レストランで働く中国人もおそらく相当な数だろう。
ヘルシンキ市が外国人の子どもたち向けに放課後実施している母語教室では、現在、中国語クラスに約120人の子どもが参加している。見学させてもらったところ、その4割近くが広東語クラスに参加していて、多くがレストラン従業員の子どもたちらしい。家庭では広東語を日常使っているとのことで、元気な広東語に圧倒させられた。
世界的に日本食が流行とはいっても、いたる所すごい勢いで拡大する中国レストランにはかなわない。理由は味なのか、量なのか。中国人の増加が原因なのか、それとも逆なのか。とにかく中国レストランはふえつづける
国立民族学博物館 庄司博史
毎日新聞夕刊(2007年12月19日)に掲載