みんぱくのオタカラ
- ~「梅棹アーカイブズ」より(1) 大興安嶺の探検 2011年2月18日刊行
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小長谷有紀
2011年3月10日から特別展示「ウメサオタダオ展」がはじまる。初代館長だった梅棹忠夫先生(以下、敬称略)がのこした資料類は、通称「梅棹アーカイブズ」としてみんぱくの貴重な資料になっている。それらのなかから、いくつかをシリーズで紹介しよう。
梅棹忠夫は、京都大学理学部の学生時代、1941年にポナペ島、1942年に大興安嶺の探検隊に参加した。「探検」とは、交通の便も調査の制度も整っていなかった時代における、現地調査のことだと思ってもよいだろう。「ポナペ島」のファイルには当時の切符、名刺などが、「北部大興安嶺」のファイルにも当時の許可証や地図類などが、のこされている。そのほかに、フィールドノートやスケッチ帳がある。
写真は、大興安嶺を探検したときの2冊のフィールドノートに記された楽譜。鳥のさえずりや沢をわたる風の音が音符で記録されているのであった。
小長谷有紀(民族社会研究部教授)
◆今月の「オタカラ」
大興安嶺フィールドノート(1942)◆関連ページ
特別展「ウメサオ タダオ展」(2011年3月10日(木)~2011年6月14日(火)開催)配信されたみんぱくe-newsはこちら powered by